
庭づくりを趣味にしていると、それを活かして働きたいと考えることもあるでしょう。
好きなことを仕事にすれば、より専門的な知識や技術を身につけられたり、やりがいを感じたりすることができます。
そこで本記事では庭づくりの経験を活かして働ける仕事を厳選して4つ紹介するとともに、その魅力を紹介します。

庭づくりの経験が活きる仕事とは?
庭づくりの経験を活かせる仕事の中から今回は庭師、造園技能士、グリーンアドバイザー、エクステリアデザイナーの4つを紹介します。
庭師
庭師とはその名のとおり、庭園をつくったりそれを維持管理したりする職人のことを指します。
庭石、植木、水路などさまざまな構造物を用いて、庭という空間を1つにまとめあげるのが、庭師です。
個人住宅の庭だけではなく、商業施設や寺社仏閣の屋外空間、公園、ゴルフ場などの景観づくりを担当する庭師もいます。
庭師は顧客との打ち合わせ、設計、図面作成をするだけではなく、実際の工事も担当します。
また完成した庭を美しい状態で維持するためには、手入れも欠かせません。季節や状態に応じて、剪定、刈り込み、施肥、害虫駆除などの維持管理を行います。
庭づくりの経験を活かすのに、庭師の仕事はうってつけの仕事でしょう。
詳しくはこちらの記事をご確認ください。
造園技能士
厚生労働省では、職業能力開発促進法に基づき、さまざまな職種で働く人たちの技能を一定の基準で検定し、それを国が証明する検定制度を設けています。
この検定制度において、造園職種に関する専門的な技能をもつことを証明された人に与えられるのが、造園技能士の称号です。
造園技能士はその資格を活かし、一般家庭の庭づくりやさまざまな公共工事に携わっています。
造園職種の技能検定には1級、2級、3級の3等級あり、難易度、受検資格などが異なります。
詳しくはこちらの記事をご確認ください。
グリーンアドバイザー
グリーンアドバイザーとは、園芸に関する正しい知識をもち、地域や暮らしの中で、花、緑の魅力を伝える人に与えられる資格で、日本家庭園芸普及協会が認定登録しています。
グリーンアドバイザーはその資格を活かして園芸販売店で接客や商品提案をしたり、園芸セミナーで講師を務めたりしています。
地域の園芸相談員として活躍する人や、園芸活動の楽しさを発信するために、動画配信をしている人もいます。
グリーンアドバイザーになるためには、日本家庭園芸普及協会が実施するグリーンアドバイザー認定講習を受講し、認定試験に合格することが必要です。
認定講習の受講や受験のために必要な学歴、資格などはありません。年齢、性別、経験などを問わず、誰でも受験できます。
講習および認定試験は、植物の生理学的基礎知識や分類といった、植物に関する基本、播種、定植方法、用土、肥料の基礎知識といった園芸や園芸作業に関する知識・技術を問われます。
家庭における園芸活動の1つでもある庭づくりで得た知識や技術は、グリーンアドバイザー資格取得の際にも存分に活かすことができるでしょう。
詳しくはこちらの記事をご確認ください。
エクステリアデザイナー
造園業や建設業において、建物の外回り空間を意味する「エクステリア」をデザインするのが、エクステリアデザイナーです。
門、フェンス、駐車場、道路から玄関までのアプローチ、花壇、庭など、建物の周りにあるさまざまなものを、どのように組み合わせ、配置するのかを提案します。
顧客と打ち合わせをして要望を聞き取り、それをもとに計画を立ててデザインをまとめます。
周囲の環境との調和や、計画する場所の条件に配慮したデザインを考えることも必要です。
またデザインだけではなく、使用する商品や材料を選択したり、数量を拾い出して見積もりを作成したりもします。
エクステリアデザイナーになるために必要な資格や学歴はありませんが、エクステリアデザイナーとして働くときには、デザイン能力や使用する材料に関する知識、施工に関する知識、建築やインテリアに関する知識などが必要です。
専門的で幅広い知識や技能を求められるエクステリアデザイナーですが、それらは庭づくりでの経験と共通する部分が多いので、これまでの経験を活かすことができるでしょう。
詳しくはこちらの記事をご確認ください。

庭づくりの仕事とその魅力
庭づくりに関わる仕事にはさまざまな種類がありますが、それぞれに魅力があります。
たとえば庭師や造園技能士は実際に現場で働く機会が多い仕事であり、自然とともに働くことができます。
季節を感じ、日々生長し変化する植物の様子を見ながら働けるのは、大きな魅力でしょう。
またどの仕事にも共通する魅力として挙げられるのは、専門性を高められる点です。
庭づくりに関わる仕事はどれも、植物や使用するさまざまな材料、施工方法、維持管理法など、専門的で深い知識と技能を必要とします。
これらを身につけることができる点も魅力でしょう。
なお庭づくりは自分が手がけたものが目に見える形で残るという特徴もあります。
何もない空間に新たなものをつくりあげることができる点も、庭づくりに携わる魅力といえます。

まとめ
庭づくりの経験を活かして働くことができる職種には、庭の設計、施工、維持管理を担当する庭師やそれに関わる資格である造園技能士があります。
園芸活動のプロフェッショナルとして正しい知識をもち、花や緑の魅力を伝えるグリーンアドバイザーもまた、庭づくりの経験を活かせるでしょう。
建物の外回り空間であるエクステリアをデザインするエクステリアデザイナーも、庭づくりの経験を活かせる仕事です。
どの仕事も、専門性を高めることができたり、目に見える形で作品が残ったりする点が魅力と言えます。