グリーンアドバイザーとは
グリーンアドバイザーとは造園業に関連する資格の一つです。グリーンアドバイザーは植物の育て方について正しい知識を持っている専門家で、一般の人に植物の栽培に必要な助言や指導を行ったり、園芸・ガーデニングの魅力や楽しさを伝えたりする仕事を担います。
グリーンアドバイザーは知識や仕事内容から花のお医者さん、園芸ソムリエと呼称されることもあります。造園や園芸業で仕事をしたり、園芸関連の行事に携わったりするなどグリーンアドバイザーは様々な現場で活躍しています。
グリーンアドバイザーになる方法
グリーンアドバイザーは公益社団法人 日本家庭園芸普及協会が認定する民間資格です。グリーンアドバイザー認定制度は、園芸を楽しみたい一般の生活者の傍で適切にアドバイスや指導を施せる人の存在の重要性を鑑みて平成4年に創設され、現在に至ります。
グリーンアドバイザーを名乗るには、協会が実施する「グリーンアドバイザー認定講習」を受け、試験に合格した後に登録されなければなりません。
グリーンアドバイザーの試験内容
グリーンアドバイザーの肩書きが欲しい人は、講習と試験を受ける必要があります。日本家庭園芸普及協会によると、2019年度のグリーンアドバイザーの試験合格率は83.2%で、造園業に関連する資格の中でも比較的取得しやすい資格だと言えるでしょう。
受験日や受験料
受験は年に1度で、従来は4月下旬頃から講習と試験の申し込みが開始され、8月下旬から9月中に試験が行われます。変更される場合があるので、日本家庭園芸普及協会のHPなどで確認しましょう。2021年は5月6日から募集開始、9月27日に試験が行われます。
受講・受験料は一般で税込み40,700円です。一般以外に学生、再受講・受験で区分されており、それぞれ料金が異なるので自分が該当する区分をよく確認した上で申し込みましょう。
受験資格
従来は年齢が18歳以上で、園芸に関する実務経験者や園芸に精通する者、園芸学校を卒業した者や卒業予定者などと受験資格が設けられていましたが、2021年度からは条件が変更されています。
年齢制限は撤廃され、学歴や職業、経験の有無も問われなくなりました。つまり、希望する人なら誰でも受験が可能です。
試験内容
従来は会場で2日間の講習を受講した後、最後に筆記試験が実施されていました。2021年からは実会場での講習が無くなり、インターネット動画での講習になっています。動画講習を受講後、9月に大阪と東京の実会場で1時間の筆記試験を受験する流れです。
インターネット動画講習は合計で約12時間あり、受講者はいつでも、何回でも視聴できます。尚、テキストは送付してくれます。
筆記試験はマークシート方式で、基本的には講習やテキストの内容から出題されます。例えば、植物に関する生物学的基礎知識、用土・肥料の基礎知識、園芸デザインと飾り方、売り場での管理などです。
また、講習やテキスト以外に、一般的な植物に関する知識を問う問題が出題されることもあります。
グリーンアドバイザーの年収や将来性は?
グリーンアドバイザーの年収や将来性を鑑みても、資格取得にはメリットがあります。
グリーンアドバイザーの年収
グリーンアドバイザーの活躍するフィールドは幅広く、人によって年収は異なるでしょう。
一例として、ホームセンターや植木屋、園芸ショップをはじめ造園や園芸関連の企業で働いているグリーンアドバイザーの場合、一般的な会社員の年収と同じ程度だと考えられます。
グリーンアドバイザーは知名度が高い方ではなく、就職や転職において絶対的に有利になる資格とは言い切れません。
一方で、求人募集においてグリーンアドバイザー資格を応募の必須条件にしている企業やグリーンアドバイザーに資格手当を支給する企業もあるので、グリーンアドバイザー資格を活かせる職場を探すことで知識や技術を存分に発揮できるでしょう。
また、資格を保有していることでガーデニング教室の講師などの仕事を得る機会も期待できます。
将来性について
以前は造園や園芸は男性がする仕事のイメージが根強かったですが、グリーンアドバイザーは女性も多く活躍しています。
資格の知名度が高まると共に、フラワーショップやホームセンターの園芸コーナーにグリーンアドバイザーを常駐させる場合も見られるなど今後も需要はあるでしょう。
また、日本で近年ガーデニングやDIYの人気が高まっている現状を踏まえると、グリーンアドバイザーは今度も必要とされる資格であり、将来性は明るいと言えます。
まとめ
植物やガーデニングに興味があるなら、趣味で楽しみたい人も、仕事として植物と関わりたい人もグリーンアドバイザーの資格を取得しておくと役に立つことがあるでしょう。
仕事として資格を活かしたい人は、造園業の中でもグリーンアドバイザーの資格を活かせる職場を探すと就職しやすいかもしれません。
園芸や造園に関連する仕事だけでなく、ボランティアやイベントなどグリーンアドバイザーが活躍できる場面は多いので、自分に合った方法で資格を活用しましょう。