2級造園施工管理技術検定とは?受検資格改正について解説!

2級造園施工管理技士とは?

2級造園施工管理技士とは、建設業法に基づき国土交通大臣指定機関が実施する「造園施工管理技術検定」によって認定される、国家資格の1つです。

軽微な建設工事のみを請け負う場合を除き、造園業を含めた建設業を営む場合、元請け・下請けに関わらず、一般建設業の許可を受ける必要があります。

この一般建設業許可(造園業)で義務づけられている、工事現場ごとの主任技術者と、営業所ごとの専任技術者として、2級造園施工管理技士は認められています。

主任技術者は、造園工事の計画作成や工程・品質の管理、現場施工従事者の技術的指導監督など、専任技術者は建設工事に関する請け負い契約の適正な締結、履行の確保などが主な職務。

2級造園施工管理技士は、これら造園工事に関わるさまざまな業務を担うことができるのです。

また、2級造園施工管理技士の資格を所有していると、1級造園施工管理技術検定・第1次検定の際、造園施工に関する実務経験年数に関係なく受検可能に。

1級造園施工管理技術検定の第2次検定では、専任の主任技術者の実務経験が1年以上ある場合、造園施工に関する必要実務経験年数が短縮される措置もとられています。

2級造園施工管理技士は造園施工管理の基礎的な担い手として認められているとともに、1級造園施工管理技士へのステップアップも可能な資格と言えるでしょう。

令和5年度・2級造園施工管理技術検定の受検資格

2級造園施工管理技術検定の第1次検定は、実務経験などに関わらず、令和5年度中に年齢が17歳以上に達する人(平成19年4月1日以前に生まれた人)であれば、誰でも受検できます。

最終学歴で受検資格を問われることもないため、高等学校などに在学していても受検可能。

ただし、1次検定合格後に受検する2次検定は、最終学歴や所有資格別の実務経験を問われます。

令和5年度の検定は第1次検定(前期)、第1次検定(後期)、第1次検定・第2次検定、第2次検定の4種類があり、このうち1次検定・2次検定が同日に行われる「第1次検定・第2次検定」を受検するには、下記の2次検定の受検資格を満たしている必要があります。

令和5年度・2級造園施工管理技術検定(第2次)の受検資格
|学歴|実務経験|h
|大学・専門学校(「高度専門士」に限る)卒業者n(指定学科)|1年|
|大学・専門学校(「高度専門士」に限る)卒業者n(指定学科以外)|1.5年|
|短大・高等専門学校・専門学校卒業者(「専門士」に限る)n(指定学科)|2年|
|短大・高等専門学校・専門学校卒業者(「専門士」に限る)n(指定学科以外)|3年|
|高等学校・中等教育学校卒業者・専修学校の専門課程卒業者n(指定学科)|3年|
|高等学校・中等教育学校卒業者・専修学校の専門課程卒業者n(指定学科以外)|4.5年|
|そのほかのもの|8年|
|技能検定合格者|4年|

このほか、平成28年度以降の学科試験のみに合格している人や、技術士法による第2次試験のうち、建設、農業部門、森林、総合技術監理部門の規定選択科目で合格した人などは、上記資格を満たしていれば受検可能です。

2級造園施工管理技術検定の受検資格が改正

建築業法などの改正に伴い、2級造園施工管理技術検定の受検資格も段階的に改正されています。

平成28年度の改正
平成28年度に受検資格の見直しが行われ、2級学科試験(現在の第1次検定)は実務経験などに関わらず、その年度中に年齢が17歳以上に達する人であれば誰でも受検可能に改正されました。

この受検資格は現行の制度でも変更されていませんので、令和5年度の2級造園施工管理技術検定にも適用されています。

令和4年度の改正
令和4年3月「技術検定に係る国土交通大臣告示の一部改正」に伴い、個別の学歴認定申請方法が改正されました。

飛び入学で大学院に進学した人、大学改革支援・学位授与機構による「学士」の学位を取得した人は、令和3年度の受検までは個々に国土交通大臣の認定を受ける必要がありましたが、令和4年度以降はそれが不要に。

また、国内の大学卒業者にあたる、国外における「学士」の学位に相当する学歴を有する人、ならびに、国内の高等学校卒業者にあたる、国外の学校教育において12年目の課程を修了した人で、指定学科以外の卒業者についても同様に、令和4年度以降は個々に国土交通大臣の認定を受ける必要がなくなりました。

ただし指定学科の卒業者として受検する場合は、従前のとおり個々の国土交通大臣認定申請が必要です。

この改正は令和4年4月1日以降の受検申請から適用されているため、令和5年度の受検も対象です。

令和6年度以降適用される改正
令和5年5月12日に公布された「施工技術検定規則及び建設業法施行規則の一部を改正する省令」により、令和6年度から2級造園施工管理技術検定の受検資格も改正されます。

第1次検定の受検資格は従前のとおり、その年度中に年齢が17歳以上に達する人であれば誰でも受検可能です。

最終学歴によって必要年数が異なっていた第2次検定の実務経験年数が、2級の第1次検定合格後3年に。

1級造園施工管理技士補の受検資格も明記され、1級の第1次検定合格後1年になります。

令和6年度以降の2級造園施工管理技術検定の受検資格
|第1次検定|第2次検定|h
|17歳以上|・2級造園施工管理技術検定第1次検定合格後実務経験:3年n・1級造園施工管理技術検定第1次検定合格後実務経験:1年|

まとめ

2級造園施工管理技術検定の受検資格は、実務経験を重視し、さまざまな人が受検できるように改正されています。

受検資格の改正に伴い検定内容や仕組みなどの改訂も行われることも。受検に関わる諸条件を確認して検定に挑みましょう。