町田薬師池公園四季彩の杜 西園ウェルカムゲート、2020年度日本造園学会賞を受賞

土地の個性を大切にし、溶け込むランドスケープデザイン

東京都の町田市役所は、本町田にある「町田薬師池公園四季彩の杜 西園ウェルカムゲート」が、2020年度日本造園学会賞(設計作品部門)を受賞したことを報告した。

2020年4月17日にオープンした「西園ウェルカムゲート」は、認知度とエリア内の回遊性の向上を目的に、複数の公園等でなる町田薬師池公園四季彩の杜の核となる複合施設で、地場食品直売所や町田産の食材を使った料理が楽しめるカフェ・レストラン、クラフト体験などができる体験工房、様々なイベントが実施される芝生広場などがある。

特に評価されたのは、農村集落を訪れたような園地に溶け込む建物の配置とランドスケープデザインとなっている点で、また、園路は、既存の農道やけもの道など「自然と人の営みから生まれた道筋」を想起させ、4%以下に抑えた勾配は手摺りのないスロープは風景とシームレスに溶け込み、単なる斜面地を空間体験の場へ変換している。

さらに、地域植生の調査を通じて、苗木の植樹・育成が行われるなど空間の時間変容が想定された設計となっていることや、「土地の個性を大切にする」「無目的が目的となる場」「終わりのない場づくり」といった設計思想が現地から感じ取れる点について、「時間と空間を重ねて計画・設計する、というランドスケープアーキテクチュアの本質的な職能像を示す」と評価を受けた。

造園に関する学術、技術および芸術の進歩を図る

日本造園学会賞とは、公益社団法人日本造園学会が、研究論文、著作、設計作品、技術、事業・マネジメントに関し、造園に関する学術、技術および芸術の進歩、発展に顕著な貢献をした者もしくは団体・組織に授与するもの。

日本造園学会では、造園に関する学術、技術および芸術の進歩を図るため、「日本造園学会賞」の他、「日本造園学会奨励賞」、「上原敬二賞」、「田村剛賞」を授与している。

(画像はプレスリリースより)

▼外部リンク

町田市役所 プレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000135.000052170.html