造園業で働くことが決まると、どんな準備をしたらいいのか悩みますよね。
ここでは作業服や保護具など、働く上で必要なものについて紹介します。
造園業で働くならどんな準備が必要?
造園業で働くときには、作業服や保護具の準備が必要です。
作業服の準備
作業服は仕事を安全かつ効率的に進めるために着用するものです。
統一感や所属を表すものでもあるので、作業服は会社のロゴや名前が入ったものを用意されていることがあります。
また作業服の種類も、半纏や脚絆などの伝統的な庭師の格好をしている会社もあれば、洋服を着ている場合もあるでしょう。
指定の作業服があるのか、ほかの社員がどのような格好をしているのか、よく確認してから準備するのがおすすめです。
自分で用意する場合には、次のことに気をつけて準備しましょう。
造園業では、怪我をしたり虫に刺されたりするのを防ぐために、季節を問わず長袖・長ズボンで作業します。
また重いものを運んだり高いところに登ったりするので、動きやすい格好であることも大切です。
とくにズボンは膝の屈伸がしやすく、無理なく動けるものが向いています。
また炎天下や真冬でも外作業をすることがある造園業では、体温調節がしやすい服装でなければなりません。
汗をかいても乾きやすい、裏起毛で暖かいなど、季節に応じた機能性インナーを取り入れるのも良いでしょう。
近年では、適度な締め付け感で筋肉の揺れを防いでで疲れにくい、コンプレッションウェアを着用している人もいます。
保護具の準備
保護具とは、作業中の事故や危険から身を守るために装着するもののことです。安全に作業をすすめるためには、保護具の準備は欠かせません。
労働安全衛生法には「事業者は労働者に対して作業内容に応じた適切な保護具を使用させなければならない」と記載されていますが、保護具の支給義務は明確にされていません。
つまり保護具は会社負担で購入して貸与してくれる場合と、自分で購入しなければならない場合があるのです。
また自己負担でも会社が斡旋しているケースもあります。
会社によって対応は異なりますので、保護具を準備する前には必ず勤務先に確認してから準備しましょう。
保護具の種類
造園業で使われている保護具にはさまざまな種類があります。
保護帽
一般的にヘルメットと呼ばれているもので、落下・飛来・落石・転落・墜落・転倒などから身を守るために着用するものです。
保護帽は労働安全衛生規則で、2m以上の高所作業やコンクリート造の工作物の解体・破壊作業などの際に着用することが義務づけられています。
用途に応じてさまざまな種類がありますが、造園業では庭木の剪定など高所作業中の墜落・転落から身を守るために、「墜落時保護用」の保護帽を使用します。
ヘルメットには耐用年数が定められています。これは経年劣化に伴い本来確保されている安全性が低下してしまうためです。
材質により異なりますが、外観に異常がなくても使用開始日から3~5年以内に交換しましょう。
安全帯
安全帯とは高所で作業するときに、作業者の転落や墜落などを防ぐために使用する保護具のことを言います。
労働安全衛生法の改正に伴い、現在では「墜落制止用器具」が正式な名称です。
造園業では主に高木を剪定するときに使用しますが、この樹上での高所作業はそもそも墜落制止用器具の使用が困難だったり、墜落制止用器具のフックをかかる枝や幹の強度が不明瞭だったりといった問題がありました。
これらを解決し樹上での安全性を確保するために、造園業に特化した墜落制止用器具「ZOENフルハーネス」が一般社団法人日本造園組合連合会で開発されています。
安全靴
安全靴とは靴の先端部分に芯と中底を入れてつま先を保護し、底の部分には滑り止めを施した靴のことです。
重量物を扱う仕事、重機を用いる仕事、釘など先のとがったものを踏んでしまう可能性が高い仕事に就くときなどに着用されています。
保護帽と同様に、安全靴も労働安全衛生規則において足先の怪我や転倒を防止するため、作業内容と環境に合わせた使用が義務づけられています。
安全靴には革靴タイプ、スニーカータイプ、長靴タイプなどの種類があり、造園業では主にスニーカータイプを着用している人が多いでしょう。
またローカットとハイカットタイプがありそれぞれ、ローカットは軽くて動きやすく脱ぎ履きしやすい、ハイカットはズボンの裾を入れ込むことで土砂などの侵入を防げる、といったメリットがあります。
地下足袋
造園業で着用されている地下足袋は、重量物の落下などからつま先を保護するために合成樹脂製の芯材が入ったタイプのものです。
地下足袋はくるぶしから上の部分が開閉して脱ぎ履きする仕組みですが、この開閉部分はコハゼをかけ糸に引っかけるタイプ、面ファスナーのタイプ、ファスナータイプがあります。
また丈の長さも、くるぶしの少し上まで覆うものから膝下までのものまでさまざまです。
また地下足袋を着用するときには、5本指の靴下があると便利なので、こちらも忘れずに用意しておきましょう。
保護メガネ
刈払機を使って草刈りをするときや石を切ったり削ったりするときに、飛散する小石や砕石から眼を守るために着用するメガネです。
通常のメガネやサングラスとは異なり、耐衝撃性、耐摩耗性、耐熱性等を備えているのが特徴で、メガネ型やゴーグル型のものがあります。
度付きのタイプやメガネの上から装着できるものもあるので、視力が悪い人でも安心です。
造園業で働くなら安全を意識した服装準備を!
作業服や保護具は安全に作業するために着用するものです。
造園業で働くときには自分自身を守るために、安全を意識した服装を準備しましょう。
まとめ
造園業で働くときには、作業服や保護具の準備が必要です。
作業服は季節を問わず長袖・長ズボンを着用しますが、動きやすさや体温調整のしやすさを重視すると良いでしょう。
保護具には保護帽、安全帯、安全靴などの種類があります。
それぞれ造園業に適したものがあるので、選ぶ際には注意しましょう。