エクステリア業界は今後どうなる?関連職種も含めて紹介

エクステリア業界に興味をもったり、そこで働いてみたいと考えたりしたとき、将来性や今後の動向が気になることもあるでしょう。

今後、エクステリア業界はどのような変化や進化をとげていくのでしょうか。

そこで本記事ではエクステリア業界の動向と関連職種について紹介します。

エクステリア業界は今後どうなる?

エクステリア商品の出荷状況、最新の流行から、エクステリア業界の今後をみていきましょう。

エクステリア商品の出荷状況
一般社団法人法人エクステリア工業会では、毎月、エクステリア商品の製品別出荷統計表を作成しています。

門扉、フェンス、カーポトなど、11分野に分けて、細かく調査しているほか、11分野総計の出荷統計や前年比についても言及しています。

2025年6月時点で最新の情報となる、2025年5月度の出荷統計は11分野総計で197億5900万円、前年比は97.4%でした。

出典: 一般社団法人 日本エクステリア工業会 製品別出荷統計表(2025年5月)
https://jext.jp/5/data/data_cat03_2505.pdf

また、2018年度以降の年毎の出荷金額は、コロナ禍の影響もあり、2018年度のおよそ2542億円からは減額していますが、2023年が約2381億円、2024年が約2375億円と安定しています。

出典:エクステリア製品の2024年度(令和6年度)出荷金額と製品別構成比
https://jext.jp/5/data/data_cat02_2024.pdf

今後、新設住宅着工戸数は減少していくとみられていますが、リフォーム市場規模は成長を続けていくと考えられています。

エクステリアも含めてリフォームすることで、住宅全体の価値を高めることが可能です。

高齢化社会がすすむ中で、エクステリア工事でも、手すりやスロープの設置といったバリアフリー化を求める工事も増加するでしょう。

エクステリア業界の流行
近年のエクステリア業界で注目されているデザインの1つが、環境に配慮された素材を用いたり、自然を利用したシステムを組み込んだりしたものです。

太陽光発電パネルとカーポートを一体化した商品や、都市ゴミの焼却灰や工場から排出される産業廃棄物を使用したリサイクルタイルにも注目が集まっています。

LED照明の導入や耐候性の高い素材を利用することで、エネルギー効率を高める設計も取り入れられています。

2つ目はデジタル技術の活用です。

スマートフォンで防犯カメラの映像を確認できたり、宅配ボックスの管理ができたりするシステムが登場しています。

また現在、官民一体で取り組んでいる事例の1つにBIMがあります。

BIMとは、Building Information Modelingの頭文字をとったもので、コンピューター上に作成した3次元の建物データにさまざまな情報を追記したものです。

これは、建築物の設計、施工、維持管理、全ての工程で情報活用するために行われている手法で、エクステリア業界にも導入されています。

これらの事例からもわかるように、エクステリア業界でも技術革新による効率化がすすんでいます。

高齢化に伴い、担い手不足が叫ばれてもいますが、デジタル化に対応していけば、施工の効率化や品質の向上を望めるとも言えるでしょう。

エクステリア業界に関われる職種

エクステリア業界ではさまざまな職種の人々が協力して仕事をしています。

そんなエクステリア業界で活躍する3つの職種を紹介します。

エクステリアプランナー
エクステリアプランナーは、公益社団法人日本エクステリア建設業協会が認定する資格です。

個人住宅や集合住宅などの建物周りの空間である、エクステリアの設計、工事、施工管理に関して、基礎的もしくは専門的な知識と技術をもつ人に与えられる資格です。

エクステリアプランナーはその資格を活かして、設計職や施工管理職として活躍しています。

詳しくはこちらをご確認ください。

造園技能士
造園技能士とは、厚生労働省が職業能力開発促進法に基づき実施する、技能検定の造園職種合格者に与えられる国家資格の称号です。

試験は学科試験と実技試験に分かれていて、実技試験では定められた区画に実際に庭園を作成する試験や、樹木の枝をみて樹種名を判定する試験があります。

検定内容が実務に特化していることもあり、造園技能士は実際に自ら体を動かして技術職として働くことが多いと言われています。

詳しくはこちらをご確認ください。

造園施工管理技士
国土交通大臣指定機関である、一般社団法人全国建設研修センターが実施する、造園技術検定合格者に与えられる称号が、造園施工管理技士です。

造園施工管理技士の主な職務は、その名のとおり、工事の工程や原価、安全、品質を管理することです。

先ほど紹介した造園技能士と造園施工管理技士はどちらも造園業のスペシャリストの証を示すものですが、実作業と施工管理のどちらに重きを置いているのかが大きな違いと言えるでしょう。

詳しくはこちらをご覧ください。

エクステリア業界に就・転職するには?

エクステリア業界に興味をもったとき、どのような知識や技術が必要か、わからなくて困ることもあるでしょう。

そんなときには実際の求人情報をみて、求められるスキルを確認するのがおすすめです。

とくに造園、エクステリア、みどりに関わる仕事専門に、就業、転職支援を行っている「みどり求人ナビ」なら、いろいろな求人情報を比較することができます。

また自分にあった情報を簡単に見つけることができる、就転職サービスを受けることも可能なので、興味がある方はぜひ一度、ご覧ください。

みどり求人ナビ

まとめ

エクステリア製品出荷状況は安定傾向で、リフォーム工事の市場は成長していくと考えられます。

またエクステリア業界において、デジタル化や環境配慮型の製品は、今後も取り入れられていくでしょう。

設計職、技術職、施工管理職など、さまざまな職種の人が働いているエクステリア業界に興味をもったあとは、実際の求人情報をチェックして、どんなスキルが求められるのか、確認してみると良いでしょう。