
年代に関わらず、自らの手先を使ってさまざまなものを作り出す、職人に興味をもつことがあるでしょう。
この職人は40代など社会経験を積んでからでも、チャレンジすることは可能なのでしょうか。
そこで本記事では職人に転職するメリットや、成功するための方法、転職事情などについて詳しく紹介します。

職人に転職するメリット
職人とは、身につけた技術を使い、自らの手でさまざまなものを作り出す人のことです。
ひと言に職人と言ってもその種類はさまざまで、幅広い業界で活躍しています。
たとえば建設業における大工、左官工、庭師、製造業の溶接工、家具職人、食品系の和菓子職人やパン職人などが代表例でしょう。
どんな職種であれ、職人に共通しているのは、専門的な技術を身につけているという点です。
職人として働くために身につけた技術は一生ものです。
手に職があり、その技術を活かして生計を立てられるというのは、職人になる上での最大のメリットでしょう。好きなこと、夢中になれることを仕事にできる点も魅力です。
興味をもって始めたことで、自分の作品を生み出していけるのは、仕事のやりがいにもつながります。
また多くの職人は月給制ではなく、成果給制です。
スキルアップや独立を通じて収入増を狙えることも、職人として働く上でのメリットでしょう。

とくに造園業では年齢不問が多い
40代でも、職人に転職することは可能です。
職人の中でもとくに、庭師や造園工と呼ばれる、造園業に携わる職人は年齢を問わず募集している場合が多いです。また業界や職種の経験に関わらず採用している点も特徴的です。
経験の有無や年齢よりも、やる気やチャレンジ精神、向上心などを重視している会社もあります。
造園業の職人になる人の中には、関連する高校、専門学校、大学などで学んでから入職する人もいますが、とくに必要な学歴や資格もないため、誰でもチャレンジすることが可能です。
そのため造園業の会社に就職してから知識や技術を身につけられるよう、研修制度を充実させているのです。
このように、入職してから専門的なスキルを身につけられる造園業では、経験、年齢に関係なく、職人として働ける土台が整っているといえるでしょう。
なお社会人経験豊富な40代は、コミュニケーション能力や統率力、問題解決力など、さまざまな能力を身につけています。
今まで別業界で培ってきた経験は、造園業で職人として働く上でも、必要とされるものでしょう。
そのため40代での造園業の職人転職は、受け入れる会社側にとってもメリットがあることなのです。

造園業における40代の転職事情・注意点
40代で造園業に転職することは可能ですが、気をつけなければならない点もあります。
1つは体力面です。造園業の職人は体を動かして働くのが中心なので、やはり体力が必要でしょう。
20〜30代に比べて、40代はやはり体力的な衰えを感じ始める時期です。自己管理をしっかり行い、健康と体力を維持できるようにすることが大切でしょう。
また若い頃と比べて、物覚えも悪くなっていることが多いので、集中して学ぶ姿勢や、教えられたことをしっかりと反復する姿勢も必要です。
2つ目は、上司が年下の人である可能性があるという点です。
造園業の職人の中にはもちろん、新卒で働いている人もいます。
職人の世界は、経験豊富な人が上司となり仕事を指導するので、40代で職人転職したとき、年下が上司になる状況は考えられます。
年齢や過去の経験にとらわれず、素直に教えを乞う姿勢が大切でしょう。
3つ目は、経験者が優遇される傾向があるという点です。
造園業は人手不足が問題になっているため、長期的に働ける人や即戦力が求められています。
また業界全体として専門的な技術を継承し、次世代に伝えていくことも必要とされています。
年齢が高いとなかなか技術を身につけられなかったり、仕事を覚えられなかったりすることがあるでしょう。
そのため、同業や近しい業界からの転職者の方が重宝される傾向にあります。
ですが全くの異業種から、40代で造園業界に転職して働いている人もいます。
異業種から造園業への転職を目指すときには、実務経験が必要ない関連資格を取得し、ある程度の基礎知識を身につけておくと良いでしょう。
庭園管理士や3級造園技能士などは、学歴や実務経験に関係なく受験できます。事前にある程度のスキルを身につけておきたい人は、職業訓練校に通うのも良いでしょう。
造園業で活かせる、玉掛け、小型移動式クレーン、チェーンソーといった各種資格を取得できたり、基礎的な知識を習得できたりします。

まとめ
身につけた技術を使い、自らの手でさまざまなものを作り出す職人は、手に職がある点が最大のメリットです。また自分の体力や気力がある限り、年齢に関わらず働くことができます。
職人の中でもとくに、庭師や造園工などと呼ばれる造園業で働く職人は、年齢を問わず募集している場合が多く見られます。
ただし40代だと体力が衰えてくるので、健康や体力を維持する努力が必要でしょう。
また経験者が優遇される傾向にあるので、事前に関連資格を取得したり、職業訓練校で基礎知識を身につけておいたりことをおすすめします。