造園業の応募要項には年齢不問が多い
一昔前に比べ、転職に対するハードルは下がっており、転職経験者は増加傾向にあります。
しかし、転職が当たり前になった現在でも、一般的に40代や50代での転職は厳しいと言われ、40代以降の転職は容易ではないのが現実です。
ただ、すべての職種において、40代や50代での転職が厳しいわけではありません。例えば、造園業では、応募要項に年齢不問が多く、採用してもらえる可能性があります。
造園業が年齢不問で求人を出す背景
造園業を含む建設業界では、人手不足の問題に直面しており、人材確保のために政府機関も関与して様々な対策が採られています。
多くの造園会社は、人手不足で困っているため、年齢不問で求人を出して人材を確保しようとしています。造園業において、志望者は年齢に関係なく重宝されるようです。
40代や50代の造園業志望者に必要なこと
造園業を営む企業は、志望者の年齢や経験の有無に関係なく、人材を採用する可能性はありますが、転職希望者が注意したい点に体力の問題があります。
造園業は、外で労働する仕事で、重い物を運ぶ作業などもあるため、志望者は絶対的に体力が必須です。
40代や50代となると、日頃から体力づくりの習慣がある人以外は体力が落ちているため、造園業への転職希望者は体力づくりの努力が欠かせません。
さらに、40代や50代の未経験者の場合、知識や技術も習得しなければならないため、負担が大きくなることを覚悟しておくべきでしょう。
40~50代の転職事情
40代や50代での転職事情は、転職希望者の経験の有無によって異なります。
造園業が未経験である場合
造園業の従事者には、中学校や高校卒業後から長年働いている人も少なくありません。未経験での転職者は、40代や50代であっても新人です。年下の人が上司になることもあるでしょう。また、上司に雑用ばかりを指示され、新人は思っていた仕事ができない時もあるかもしれません。
造園業に未経験で転職する場合、年齢や過去の実績にこだわる人にとっては厳しいと言わざるを得ず、逆に、初心者として、どんな仕事でも進んでできる心意気のある人には向いているでしょう。
造園業の経験者である場合
40代や50代の造園業経験者が造園業に転職する場合、未経験者よりも歓迎されやすいです。ただ、経験者ならではのプライドが邪魔になることもあります。
例えば、転職先企業の仕事のやり方に合わせる柔軟性を持ち合わせていない人は、転職を後悔する可能性が大きいでしょう。
また、造園経験者の転職希望者が親方よりも年上の場合、親方は転職者の扱いに困るとの理由で採用を見送るケースもあります。
未経験者であれば資格を持っていた方がより受け入れられやすい
造園業は、資格がなくてもできる仕事もありますが、仕事をする上で必要となる資格もあります。また、造園業でスキルアップを図りたい人は、いずれ資格を取得することになるでしょう。
造園業に関連する資格はたくさんありますが、取得の際に実務経験を求められる資格があり、未経験者でも取得できる造園業の資格は限られています。
しかし、造園業への転職希望者は、未経験者でも可能な資格を取得しておくことで、造園業への転職に対する熱意を示せるでしょう。
未経験者でも取得できる造園業に関する資格
造園業は、手掛ける仕事が幅広く、企業によって得意とする分野も異なります。造園に関連する資格も、デザインや施工関係など多岐にわたりますが、転職希望者は自分のやりたい分野の仕事に関連する資格を取得すると良いでしょう。
未経験者でも取得できる造園業の資格の例として、庭園管理士、エクステリアプランナー2級、2級造園施工管理技士補、建築コンクリートブロック工事士、2次元CAD利用技術者試験2級をはじめとしたCADに関連する資格などが挙げられます。
その他、造園業では車の運転が必要となりますが、造園業でよく使われるダンプや高所作業車はほとんどがマニュアル車のため、マニュアル車の運転免許を取得しておくと良いでしょう。
また、小型移動式クレーンをはじめとした造園業で使用される車両の運転に必要な免許、玉掛けなど簡単に取得でき、職場で活かしやすい免許があると良いかもしれません。
まとめ
40代や50代での造園業への転職は不可能ではありませんが、実際に転職すると、転職者はかなり努力や忍耐が求められます。転職希望者は、覚悟の上で転職を決断しなければならないでしょう。
ただ、造園業でも、特に庭師は定年がない職業と言われ、40代や50代の未経験で転職したとしても、日々技術の習得に励み、経験を積むことで、体力が続く限り仕事をすることも可能です。
40代や50代で造園業への転職を強く希望する人は、造園業における40代や50代の転職事情を知った上で、造園業でどのような仕事をしたいかをイメージし、体力づくりや役に立つ資格を取得するなどの準備をしましょう。