これから3年が一番面白い!?首都圏での事業成長著しい岐阜造園の今後について突撃インタビュー!

今回みどり子の突撃インタビューに登場頂くのは株式会社岐阜造園、東京オフィスマネジャーの佐藤さん。

岐阜造園といえば、2016年11月に名古屋証券取引所に株式公開し、造園業専業の企業としては、日本で唯一の上場企業となったことでも知られています。

これまで地元である岐阜県や愛知県など東海地方が事業の中心でしたが、実は2019年3月に東京丸の内にオフィスを開設、首都圏での事業拡大も進んでいるそう。

現在のお仕事の様子や今後の計画、また直近定められた企業フィロソフィーなど様々なトピックでお話をお伺いしてきました。

佐藤雅大|株式会社岐阜造園東京オフィスマネジャー。2002年に岐阜造園に入社後、当初は職人、その後現場監督、営業を担当した後に2019年より東京オフィスマネジャーに就任。趣味は海・川・水遊び全般、海外旅行。

そもそも岐阜造園ってどんな会社?

建物と庭園が一体となった「庭屋一如」がテーマの会員制リゾート「エクシブ鳥羽別邸」

今日はみどり子の突撃インタビューを受けて下さりありがとうございます。どうぞよろしくお願いします!

はい、何でも聞いて下さい!

まず、そもそも岐阜造園ってどんな会社なんでしょうか?名前の通りおそらく岐阜県に本社があるのかな、ということはわかるのですが…

歴史をたどれば、近代日本庭園の先駆者7代目小川治兵衛のもとで修業を重ねた創業者が、1927年に興した”造園業植彌”にまで遡ります。

株式会社としては1966年に設立、高度成長期やバブル期は大型の公園や庭園、ゴルフクラブの工事を中心に手がけていました。

確かに、大きな工事が中心で時代を象徴していますね。バブリー…!

その後、時代の流れの中で少しずつ業態を転換し、2005年には株式会社景匠館をM&Aしエクステリア業界にも進出、現在はランドスケープ案件(不特定多数の人が訪れる公共空間、商業施設、公園緑地等)とガーデンエクステリア案件(戸建てや集合住宅のお庭、外構等)の売上比率は約4:6くらいでしょうか。

公共案件はもちろん、ゼネコン・民間のランドスケープ案件、戸建てや集合住宅のガーデンエクステリア案件、公園のPFIなど、造園、エクステリアに関連する幅広い仕事を手掛けています。

一般的な造園会社さんと比べると、公共案件のみ、とか、エクステリアに特化、とかではなく、会社全体としては非常に多分野に渡る事業展開をしているのが特徴かもしれません。

大きなものから小さなものまで、また法人向けから個人向けまで、様々なお仕事を手がけられているんですね。

20年ほど前にご入社されたとのことですが、当時と現在と変化について、佐藤さんの目からはどのように見えますか?

私が入社した頃にはすでにバブル崩壊からしばらく経ってはいたものの、まだゴルフ場の開発工事なども一部残っていましたね。

その後そういった案件が全くなくなる中で、エクステリアの分野に進出したり、岐阜、名古屋だけでなく東京や大阪にもエリアを拡大してきました。

2016年11月の株式上場を一つのステップとし、“地元の造園屋さん”から“企業としての造園会社”への変化が大きかった20年だったと思います。

確かに多くの造園会社さんは地元密着で、多拠点多分野で事業展開されることは稀なので、その点は非常に特徴的と言えるかもしれませんね。

職人からスタート、現場監督を経験後に30代で営業職に。

そういった会社環境の変化の中、佐藤さん個人はこれまでどのようなお仕事をされて来られたのでしょうか?

入社してから数年はいわゆる職人、現場スタッフという立場でスタートし、その後20代の中盤から後半にかけては現場監督の立場で案件施工に関わってきました。

30歳前後でより上流の工程に関わってみたいと考え営業職となり、直近数年は東京に拠点を移して営業的な役割に加えて、事業開発や採用含め首都圏の事業立ち上げにまつわる様々な業務を担当しています。

非常に多様なご経験をお持ちなんですね!本格的に東京進出されたのはいつ頃でしょうか?

以前も首都圏の案件を受注することは稀にありましたが、意図的なものではありませんでしたし、出張ベースで対応していました。

個人的にも新たなチャレンジをしてみたいという思いもあり、2017~2018年頃からこちらにも事業拠点を作るつもりで力を入れ始め、2019年3月のオフィス開設に繋がったという流れです。

首都圏での売上目標は3年で15億

植栽を通じて四季折々の表情を楽しめる、表参道の新しいシンボル「THE STRINGS」。

最初にお伺いしたように多様な案件を手掛ける岐阜造園ですが、東京オフィスではどのような案件が中心ですか?

首都圏では過去数年、既存のお客様からのご紹介等から始まったビルや商業施設、学校や病院の緑化などを中心に手がけてきました。

そういった案件に加えて今後は積水ハウス株式会社(2020年5月に業務提携を発表)の外構、エクステリア案件を拡大して2つ目の柱とするのが直近の目標です。

もちろんそれに留まらず、多様な分野に事業の幅を広げて行きたいと考えています。

ある意味、後発で首都圏の市場に入られている形ですが、競合となる造園会社も多い中で、どのようなところが強みとなるのでしょうか?

東京オフィスでは、もともと弊社が持っている造園会社としての施工力や技術力に加えて、デザイン性の高い設計事務所のような要素を兼ね備えて、施工だけでなく、設計から施工を一気通貫でできる点を強みとしたいと考えています。

実際、現在(※2021年3月)東京オフィスに在職中の6名のうち半数が設計、デザインに関わるメンバーなんですよ。

確かに、その割合はユニークですね! 設計事務所みたい!

積水ハウスさんとの業務提携の背景にも、造園的な要素をもたせ、アルミ素材中心ではなく自然素材を中心にしたエクステリアを付加価値にしていきたいという考えがあるようです。

先方の謳う「経年美化」(一般的にいう“経年劣化”ではなく、時間の経過とともに美しさや風合いが高まっていくこと)という考え方には個人的にも非常に共感しており、造園業ならではのデザイン力や技術力でその考えに貢献できると確信しています。

経年美化…面白い表現ですね!ちなみに…目標の売上額なども聞いてもいいですか?

ここだけの話ですが、2023年9月決算で東京オフィスの売上を15億に持ってきたいと考えています。

大きな目標ではありますが、少なくとも今のところは計画に対して順調に進んでいますよ。

多様なバックグラウンドを持つメンバーと新たな価値を生み出したい

これから数年でまさに会社の中核事業となっていくんですね!

ちなみに事業がその規模に成長するということは当然メンバー数も増えると思いますが、本社から転勤や出張される方が多いのでしょうか?

いえ、基本的には首都圏で新たに採用していくことを考えており、2~3年のうちに10名ほどの増員を計画しています。

会社としては大手ではありますが、東京オフィスはまるでベンチャー企業のようですね!

ちなみに、どのような人を採用されたいのでしょうか?

一言でいうと、多様なバックグラウンドを持つ方ですかね…。

例えば、同じ学校を卒業しているとか、同じ会社に勤めているとか、バックグラウンドが統一されている人ばかりが集まると、ある意味では効率よく仕事はできると思うのですが、今の時代に求められるような新たな価値は生み出しづらいんですよね。

この業界の中でも、うちはランドスケープ、うちはエクステリア、うちは植木屋、うちは観葉植物とか、業界の都合から細かく別れていることが多いんですが、お客様からすると心地よい空間を作る、という意味では同じなんですよね。

私達が「何が果物で何が野菜か?」というのを気にせずスーパーで買い物するように、空間づくりという意味で様々な専門性を持った人材がいたほうが提案の幅も広がるはずです。

今は同じものを量産していくことが求められている時代ではないので、そのような多様な専門性からのアプローチによってお客様への提供価値も向上すると考えています。

なるほど、野菜の例えはわかりやすいです!私もスイカはずっと果物だと思ってました。。。

現状の業界やジャンルの壁を取っ払うことで、かなり世界が変わると思っています。

ただ、そういった多様な人材がいても、何かしら統一された価値観でまとまっていないと組織としては意味がないと思うので、近年企業フィロソフィーを定めました。

なんですかそれ?気になる!

企業フィロソフィー「人生を美しい景色に」ができるまで

フィロソフィーブック目次

企業フィロソフィーとともに代表案件がまとめられた、フィロソフィーブックの目次。

実は企業フィロソフィーの必要性を感じたのは数年前からです。

私自身も岐阜造園に入ってしばらくは、自分が木を植えるのは「それが仕事だから」「自分たちが食べていくため」であって、それ以上でも以下でもないという感じだったんですよね。

この業界に限らず、世の中の多くの人はそうかもしれません。

もちろん「仕事だから」「自分たちが食べていくため」というのは決して間違っちゃいないんですけど、じゃあなぜその仕事をしているのか、ということには答えられないですよね。

生活していくために仕事をしているのであれば、それ以外の仕事をしてもいいわけですし…。

そんな中、他業界の方とも情報交換をするようになって、「自分は何のために木を植えているのか」ということに答えが無いことに気づいてしまったんです。(笑)

ふと気づいてしまったと。(笑)

もちろん、これまでの実績やコネクションもある地元で造園屋さんとしてやっていく分にはそれでも困らないと思うんです。

ただ、相手が我々のことを知らない東京に進出してビジネスをしていこうとすると、企業フィロソフィーのような自分たちを端的に、また抽象的に表現するようなものがないと、ただの下請け業者で終わってしまうし、自分たちがやりたいような仕事を作ることもできません

なるほど、首都圏への事業展開がきっかけだったんですね。

また社内的な意味でいうと、妻の勤める別業界の会社では、企業のミッション、ビジョンが強く浸透していて、それが採用や日常業務に大きく浸透していたことも、参考になっています。

当初は妻の話を聞いても「へー」と思うくらいだったのですが、結果として妻の会社は「就職したい企業ランキング」や「働きがいのある企業ランキング」の常連になったり、社員の定着に貢献したりというのを聞いていたので、社内的な意味も大きいのではないかと。

今後弊社も組織が拡大する中で、バックグラウンドが異なれど同じ価値観の人を採用する、また同じ方向を向いて仕事をしていく、といったことに向けて非常に役立つと考えています。

奥様のお勤め先も参考にされたとは!身近なところに良い例があったんですね。

我々岐阜造園が掲げる企業フィロソフィーは「人生を美しい景色に」です。

景色という言葉には多少比喩表現も含むのですが、造園業として木を植える、庭をつくるというのは我々が専門性を持っている手段でしかなくて、その先にあること、例えば訪れた人が心地よい空間を作るということを通じて、個々人の人生の豊かさを生み出したり、SDGsなどの観点から社会に対しても貢献したり、というところに、そもそもの自分たちの存在意義があるんだということを、メンバー共通の拠り所として仕事をしていきたいと考えています。

なるほど、顧客や社会に豊かさを生み出すという意志が現れているんですね。

今後のご活躍、ご発展を応援しています!

インタビューを終えて

開発によって失われた植生を再度施し、建物と一体化させたVRテクノセンター。

これから数年でさらなる成長が見込まれる岐阜造園。首都圏への進出やフィロソフィーの策定など、インタビュー内でお伺いした話の端々から、若手社員に対する「やってみなはれ」精神に溢れていることを感じました。

みどり求人ナビでも岐阜造園の求人は随時取り扱っていますので、ご興味のある方はぜひお問い合わせ下さい。応募の前にもう少し詳しい話を聞いてみたい、といったご要望も歓迎ですよ。

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