造園業の営業職は何をする?仕事内容や営業以外の職種も紹介

造園業にも他業種と同じように、さまざまな職種があり、協力しあって仕事を進めています。

その中のひとつ、営業職はどんな仕事をしているのでしょうか。

本記事では造園業の営業職の仕事内容を詳しく紹介するとともに、ともに働く事務職、施工管理、設計・プランナー、CADオペレーターの仕事も紹介します。

造園業の営業職の仕事内容とは

造園の営業職は、顧客と自社の設計・施工などの各部門とのパイプ役として働く仕事です。

さまざまな工事を請け負うために、顧客の要望を聞き取り、見積もりや図面を提示、打ち合わせをして細かい部分の調整や修正を行います。

工事が受注できたら、打ち合わせをしたとおりのものができるよう、施工担当者に引き継ぎます。

このほかにも、外部からの問い合わせに対応したり、工事代金の回収をしたりすることもあるでしょう。

もちろん新たな工事を請け負うために営業活動をするのも、営業職の大切な仕事です。

営業活動はその手法によって、アウトバンド営業とインバウンド営業に分けることができます。

造園業の会社では具体的にどのような営業活動をしているのか、アウトバンド営業・インバウンド営業に分けて見ていきましょう。

アウトバンド営業
アウトバンド営業とは、企業側から顧客に働きかける営業手法のことです。

顧客に電話をかけて商品やサービスの紹介をするテレアポや、新規顧客を得るために行う飛び込み営業など、「営業職の仕事」と言われて思い浮かぶものが、代表的な方法でしょう。

造園業の会社でも、これらのアウトバンド営業が行われています。

公共の仕事や施設管理をメインに請け負っている造園会社であれば、市役所の土木管理課や企業・大学・病院などの施設管理担当者に電話などでアポイントをとり、訪問して企画や年間管理などの提案を行います。

戸建て住宅、店舗などの造園工事を中心に請け負っている会社では、提携しているハウスメーカーや建築会社などを訪問することが多いでしょう。

インバウンド営業
アウトバンド営業とは逆に、顧客側から企業へ働きかける手法が、インバウンド営業です。

企業のホームページ、SNS、展示会などを活用して、顧客が自ら企業へ興味を持ち、アプローチしてくるよう働きかけます。

造園業の会社で主に行われているインバウンド営業が、ホームページ作成やイベントの企画・運営などです。

ホームページに施工例を掲載して自社のアピールをしたり、SNSでリアルタイムな情報を発信したりします。

造園業の仕事を体験できたり、庭・植物について気軽に相談できたりするイベントを開催して、自社に興味を持ってもらうというのも、インバウンド営業の1つです。

造園業における営業職以外の職種

営業職以外の職種は、造園業でどんな仕事をしているのでしょうか。

本章では造園業の事務職、施工管理職、設計・プランナー、CADオペレーターの仕事を紹介します。

事務職
造園業の事務職の仕事は、電話対応、伝票入力、書類作成、行政対応などが中心で、一般的な事務職と大きな差はありません。

会社の業務がスムーズに進むよう、社内でさまざまなサポート業務を担当します。

会社の規模によっては、限られた人数で事務職の仕事を担当するため、経費精算、労務管理といった、さまざまな業務に関する事務を兼任で担当することもあります。

施工管理
造園工事の現場で工事が計画通りに進むように、全体を管理するのが施工管理の仕事です。

施工管理の仕事には、工程、品質、原価、安全管理の4つの種類があります。

定められた期間内に工事が完成するようにスケジュールを立て、確かな品質のものを予算内で安全に作り上げられるよう、工事全体を統括します。

材料や人員の手配を行うこともあるでしょう。

また現場で直接指示を出すだけではなく、さまざまな書類を作成する事務的な仕事も、施工管理の仕事の1つです。

設計・プランナー
造園業における設計・プランナーの仕事は、庭や公園など造園業で手がける空間のデザインをすることです。

顧客の要望や工事をする現場の状況をもとに、デザインを考えて図面を作成します。

図面から材料の数量や施工範囲の面積などの拾い出しをして見積もりを作成する積算を行うのも、設計・プランナーの仕事です。

会社によっては、顧客との打ち合わせ、CADによる図面作成、現場のサポートなど、さまざまな仕事を兼任することもあります。

CADオペレーター
CADとはComputer Aided Designの頭文字をとった略語で、コンピューター支援設計と訳されます。

CADオペレーターはこのCADシステムを用いて、平面図や立面図を作成したり、立体的なパース図を作成したりするのが主な仕事です。

図面作成に加えて、顧客に提案する資料をまとめることもあります。

会社によっては設計やプランナーを兼任している場合もあるので、そういった場合には打ち合わせに参加したりすることもあるでしょう。

造園業の会社では、植栽や造園業で使用する資材があらかじめ登録されている、エクステリアや造園に特化したCADシステムがよく使われています。

まとめ

造園業の営業職は、自社の各部門と顧客の橋渡し役です。

顧客と打ち合わせをして要望を聞き取り、それをもとに図面や見積もりを作成してもらいます。

工事を請け負うことになったら、打ち合わせ通りに完成するよう工事担当者に引き継ぎます。

新たな工事を受注するための営業活動も、営業職の大切な仕事です。

営業活動には、テレアポや飛び込み営業など企業側から顧客に働きかけるアウトバンド営業と、ホームページ、SNSでの情報発信や展示会開催などをして、顧客側から企業に問い合わせが来るようにするインバウンド営業の2種類があります。

どの仕事も、造園業の会社を維持していくためには欠かせない仕事でしょう。