資格取得者だけが入れる?全国1級造園施工管理技士の会とは!

全国1級造園施工管理技士の会とは?

全国1級造園施工管理技士の会とは、名前の通り、国家資格である施工管理技士の資格保持者の中でも、1級造園施工管理技士だけが集まる全国的な組織です。全国1級造園施工管理技士の会は、「一造会」と省略して呼称されることもあります。

全国1級造園施工管理技士の会の沿革
全国1級造園施工管理技士の会は、1級造園施工管理技士の会「関東甲信・一造会」として始まりました。

関東甲信・一造会は、1988年に社団法人日本造園建設業協会の技術委員が設立準備を行い、1級造園施工管理技士が多い関東甲信地域にある社団法人日本造園建設業協会の会員である会社に所属する資格取得者が会員でした。

各地域にも関東甲信・一造会と同様の会が作られ、1993年の臨時総会を機に、一造会(全国一級造園施工管理技士の会)としてスタートし、2012年に現在の全国1級造園施工管理技士の会(一造会)に改称しています。

全国1級造園施工管理技士の会が設立された背景
造園業では、これまでに公共工事の増加などによる仕事内容の変化、労働条件を改善するための働き方の変化、造園業の技術者としての在り方の変化など、様々な変化がありました。

造園業に従事する技術者は、造園業での仕事における変化を通して、技術に関する情報共有や問題を解決するための技術者同士の連携、良いものづくりや造園業の社会的地位向上のため技術者が集う場などの必要性を感じていました。

社会的な背景や技術者の造園への思いなどを背景に、全国1級造園施工管理技士の会は設立されました。

どんな活動をしている?

全国1級造園施工管理技士の会では、様々な活動をしており、国土交通省をはじめとした官庁関係の技術者たちからも高い評価を得ています。

研修
全国1級造園施工管理技士の会では、海外研修や現場見学会など、国内外で様々な研修を実施しています。造園技術に関する研修は、会員の技術研鑽に寄与するだけでなく、会員同士の情報交換ができる機会になっています。

交流会
全国1級造園施工管理技士の会は、「造園施工の仲間と語る会」や「造園技術者の仲間と語る会」といった技術者が交流したり、懇親を深めたりできる場を設けてきました。

また、技術者だけでなく、市民や専門家も交えた「市民と造園家の交流会」も実施されており、参加者は業界を超えた交流をすることで知見を広めています。

他にも、若手技術者が同年代の技術者と交流を持てる「U39若手造園技術者の語る会」なども実施されています。最近のU39若手造園技術者の語る会は、発注者や設計者も交えた交流の場となりつつあり、参加者に良い影響を与えています。

顕彰事業、発表会やコンクール
全国1級造園施工管理技士の会による顕彰事業に造園技術者の努力や功績を認め、表彰する一造会大賞というものがあります。1級造園施工管理技士の中には、この一造会大賞を受賞した人もいるでしょう。

一造会大賞の受賞は、造園業に携わる技術者にとっては、励みになるはずです。

また、全国1級造園施工管理技士の会では、2021年に第1回「すてきな造園空間施工管理技術作品コンクール~私の技術、私の工夫~」を実施したり、技術発表会を開催したりしています。

技術者は、他の技術者の作り出す作品から良い刺激を受けたり、有用な技術を見たりすることで、仕事に対するモチベーションアップにもつながるでしょう。

教育
全国1級造園施工管理技士の会は、教育に関しても有益な情報を提供してくれます。例えば、「ロープ高所作業特別教育」の学科教育や実技教育などを実施したり、造園施工管理技術士試験研修会が開催されたりしています。

また、造園業で働く技術者が造園CPDに参加する際、通常ならば直接申し込みで4000円、所属会社を通して割引が適用されたとしても個人では2500円の年会費を支払う必要がありますが、全国1級造園施工管理技士の会の会員であれば、会の会費のみで造園CPD会員になれるメリットがあります。

造園CPDとは、継続教育プログラムのことで、造園CPD認定プログラムの受講をはじめ、様々な活動が単位対象として認められています。

入会方法を紹介!

全国1級造園施工管理技士の会の会員には、正会員、賛助会員、準会員の3つの種別があります。全国1級造園施工管理技士の会では、すべての種別で会員を募集しています。

正会員、賛助会員、準会員について
正会員には、1級造園施工管理技士の有資格者のみがなれます。

賛助会員と準会員は、1級造園施工管理技士の資格は必要ありません。賛助会員は、全国1級造園施工管理技士の会の趣旨に賛同する個人や会社、準会員は1級造園施工管理技士の資格取得を目指す人が対象です。

入会方法
全国1級造園施工管理技士の会へ入会する申し込みは、メールやFAX、郵送で可能です。造園業の技術者同士で交流を持ったり、知識や技術の向上を図れたりする良い機会なので、入会を希望する企業や個人は、全国1級造園施工管理技士の会の事務局に問い合わせてみましょう。