エクステリアプランナーの資格取得で得られるメリットのはなし

エクステリアプランナーの資格とは

エクステリアプランナーとは1996年に日本エクステリア建設業協会によって定められた民間資格です。2002年に1級と2級からなる新制度となり、現在に至ります。

エクステリアプランナーの資格は、設計や工事などエクステリアに関する知識や技術の向上を目指し、顧客の要望を聞き、快適な生活空間や環境を作り上げることに寄与する目的の下に設けられた資格です。

そのため、エクステリアプランナーの資格があることで、外構設計や工事に関する専門知識を持ったプロであることを証明する資格とも言えるのです。

資格取得者は造園業や建設業、設計事務所、住宅メーカー等で活躍しており、どういったところにエクステリアプランナーが関わるかというと、家の外側空間の工事をする際、設計や工事に関わっている場合が多いです。

外側空間とは、庭だけでなく、カーポートや門、玄関アプローチなど家の外側全てを含みます。

今後のエクステリアプランナーの需要としては、個人だけでなく、自治体などでも緑化や環境整備の取り組みが取り沙汰される昨今、エクステリアプランナーの資格保有者の需要はますます高まるとも言われています。

エクステリアプランナー資格で何ができる?

エクステリアプランナーの資格を取得していると、エクステリアに関する知識を保有していることを示せますし、信頼してもらいやすいです。

エクステリアプランナーは1級と2級のうち、1級の方が難易度が高く、どちらも5年ごとに更新しなければなりません。1級と2級では受験資格も試験内容も異なりますが、どちらも学科試験と実地試験から構成されています。

2級は経験の有無を問われず、誰でも希望すれば受検することが可能です。得られる知識はエクステリア設計や施工に関する基本的な知識です。

学科試験ではエクステリア概論、法規、プランニング、鋼製部材、植栽、原価管理、工程管理の科目から出題されます。実地試験では筆記で設計知識を見られ、ゾーニング図の作成をします。合格率は低くないので、初心者でも合格しやすい試験と言えます。

エクステリアプランナー2級は、造園会社に未経験で入社を考えている人や、エクステリアプランナーとして未経験で働きたい人にとっての登竜門のような資格です。

エクステリアプランナー1級は受験資格が設けられています。3年以上の実務経験のある2級エクステリアプランナー保有者の他、造園管理施工技士1級と2級をはじめとした指定された関連資格保有者が受検できます。

1級で得る知識は、エクステリア設計の専門知識や技術です。学科試験では2級と同じ科目の他、施工分野も入り、2級よりも更に踏み込んだ知識を問われます。

実地試験では平面図、立面図、断面図の作図や設計意図と植栽リストの記述があります。

エクステリアプランナーの需要が高まっていますが、特に1級エクステリアプランナーは2級に比べて重宝されるでしょう。また、将来的に独立して働きたいと思っている人も取得しておきたい資格です。

尚、エクステリアプランナー1級と2級のどちらも、日本エクステリア建設業協会が発行しているエクステリアプランナー・ハンドブックは必読書として有名です。勉強する際に活用すると良いでしょう。

エクステリアプランナーの資格の必要性

どの業界においても、関連する資格を取得していれば評価が上がったり、仕事の幅が広がったりして有利に働くものです。

造園業や建設業では、仕事をするに当たって様々な資格が存在します。法的に取得が義務付けられている資格ばかりではありませんが、無資格ではできない仕事も多々出てきます。

例えば、庭に関連する国家資格である造園施工管理技士は資格を取得していない場合、主任技術者や監理技術者になることができません。

できる仕事の範囲が狭くなりますし、企業内での評価にも関わってきます。キャリアアップのためにも資格取得は必須であり、転職の際にも役に立ちます。

一方、エクステリアプランナーとは任意の民間資格であり、取得必須の資格ではありません。エクステリアプランナーは有資格者だけができる仕事など分かれていないので、無資格であっても関係なく仕事ができます。

実際に、造園業が携わるエクステリア工事においても、建築や電気工事など関連する資格取得者しかできない一部の工事を除いて、エクステリアプランナーの資格を取得していない人が仕事をしていることは珍しくありません。

ただ、無資格の人が仕事を請け負えるのは、今までの実績を評価され、企業や顧客から信頼されているからです。無資格でも仕事ができるとはいえ、実績が無い人は無資格では仕事を任されにくいと考えておくべきでしょう。

実績の無い未経験者の場合、エクステリアプランナーの資格を取得しておくことで、業界知識があることをアピールできます。

中には民間資格は認められにくく、取得する意味が無いと言う人もいますが、その努力を評価してくれる企業もちゃんとあるので安心してください。

未経験者可と記載のある求人には、未経験かつ無資格でも良いという企業もありますが、業界未経験者であれば民間資格であっても取得している人の方が異業種転職のやる気が伝わりやすいのは間違いありません。

エクステリアプランナー2級は受験資格が設けられていないため、誰でも受験が可能です。造園業やエクステリア業に就職希望の人は勉強をして、まずは2級の資格を取得しておくと良いでしょう。