造園業の職務経歴書はどう書く?NG例や書き方を紹介

造園業経験者の転職には履歴書と併せて職務経歴書もあると◎

新卒の就職と異なり、転職では今までの業務で培ってきた経験やスキルが問われます。転職希望者の経験やスキルを見極める手段として、今では多くの企業が応募者に履歴書の他、職務経歴書の提出を求めています。

造園業も例外ではありません。造園業経験者で造園業の他社や建設業への転職を希望する人は履歴書と職務経歴書を用意しておきましょう。

履歴書は自己紹介や学歴、職歴など応募者についての情報を簡潔にまとめた書類ですが、履歴書1枚だけでは経験やスキルまで詳しく採用担当者に伝えることができません。なぜなら履歴書は経験やスキルに関する記入欄が小さく、アピールしたい情報をすべて記入するのは難しいです。

そのため、自分のスキルや経験を余すことなく伝えるためには職務経歴書が必要になります。職務経歴書とは、今までの業務経験や身に着けたスキルをA4サイズの用紙2枚程度にまとめた書類です。食経歴書の内容は、具体的な数字を使って実績を書いたり、担当プロジェクトの詳細を書いたりして、採用担当者に経験やスキルを伝えます。

インターネット上には職務経歴書のフォーマットがたくさんありますが、本来、職務経歴書には書式の決まりがありません。表や箇条書きを取り入れるなど応募者が職務経歴書の書き方を工夫することで、採用担当者が読みやすくなり、応募者への印象も良くなるでしょう。

造園業経験者の場合、造園業の職種によってアピールのしどころは変わりますが、職務経歴書で現場経験や取得資格、CADなどの専用ツールの使用経験などをアピールできます。

職務経歴書の書き方とは?

多くの企業が職務経歴書を求めますが、職種によって求められる能力やスキルが異なるため、職務経歴書も転職を希望する職種や企業に応じて書き方を変えた方が良いでしょう。

造園業の職務経歴書は前職における職務の要約、職務経歴、資格、活かせるスキルや経験、最後に自己PRという流れを基本として作成しましょう。

志望動機は必須ではありませんが、自身の志望度を採用担当者により伝えやすくするメリットがあり、状況に応じて職務経歴書に含めると良いでしょう。

前職の職務要約では前職で経験した職務について簡潔にまとめ、職務経歴で詳細な業務内容を記載します。

職務経歴は担当したプロジェクト毎に工事年月日、施工内容、工事規模、プロジェクトに関わった人数、自分の担当職務、仕事の成果などを記載します。

資格に関して、造園業において資格は重視されるので、造園施工管理技士1級や2級、エクステリアプランナーなど造園業に関する資格所有者は必ず資格を記載して下さい。資格の種類によっては経験を裏付ける材料となり、有利と言えるでしょう。

また、働きながら資格を取得している場合、資格取得の時期を職務経歴書に記載し、その後どの業務でその資格や知識を役立てたかを記載しましょう。

資格の取得が有利に働きやすい造園業では、働きながら資格を取得したことや、取得した資格をその後どう役立てたかも大きな評価基準となるでしょう。

もし、造園業の資格を取得したにもかかわらずその後の業務で活かせなかった場合には、『資格が役立つ仕事をして自身のスキルアップに繋げたい』という転職理由に繫がります。

自己PRはどの企業でも求められる大事な部分です。前職での実務経験を踏まえ、自身のスキルや資格を応募先の企業でどのように能力を活かすのかが伝わる文章を盛り込みましょう。

やりがちな『評価されにくい』職務経歴書例
個人の裁量に任されがちな職務経歴書ですが、採用担当者が読むことを意識して書くことが大事です。自分本位な書き方では、相手に読んでもらえないかもしれません。

まず、作文のような長文を羅列した職務経歴書は見直しましょう。アピールしたいことを盛り込もうと長文になりがちですが、採用担当者にとってはポイントがどこにあるのかわかりにくく、内容が伝わらなくなります。関係のない情報は省きましょう。

また、十分な経験があるにも関わらず、「責任感が強い」や「リーダーシップがある」のような誰でも書けるような具体性に欠ける表現を使ってしまうことで専門性やスキルをアピールできていない職務経歴書も多いです。具体的なエピソードを入れながら文章を書くことで説得力が上がります。

『リーダーシップがある』という表現を造園業へ当てはめた場合、自身の施工管理経験などを例にします。まだ施工管理経験のない人は、『〇〇で経験し得たリーダーシップを造園業で活かすために資格の取得を目指す』など具体的に記載しましょう。

もし職務経歴書に志望動機を書く場合、抽象的な表現を使うことでも損をしてしまいます。どの企業にも通じるような抽象的な表現を使った志望動機からは「絶対にこの造園会社に入社したい」という熱意が伝わりにくくなります。

応募先企業の基本情報や求める人材像を調べ、自分の経験やスキルと合致する部分を見極めて志望動機に含めましょう。

造園業へ転職する際の職務経歴書で強みを的確にアピールする方法

職務経歴書は採用担当者に自分の強みを的確にアピールすることができる大事な書類です。造園業で培ってきたスキルや知識、経験を職務経歴書にまとめて転職希望先の企業に端的に伝えましょう。

また、造園業や建設業では施工管理工程において現場の労働者や施主、近隣住民などとの意思疎通が必須のため、コミュニケーション能力も重視されます。

職務経歴書では経験やスキルをアピールできますが、本当のコミュニケーション能力までは測りかねるのが現状でしょう。書類審査が通り、面接に臨む場合、面接ではコミュニケーション能力も評価されていることを念頭に置いておくべきです。

面接に臨むにあたって、職務経歴書の内容に肉付けして採用担当者に口頭で説明したり、どんな質問をされても答えられたりするような準備や面接練習をしておくと良いでしょう。