造園会社でのキャリアパスを解説!職人や監督の仕事の違いについても紹介

初めて造園会社に就職すると、どんな仕事をして、どんな経験を積んでいくのか、よくわからないということもあるでしょう。

そこで本記事では造園会社で働くと、どのようなキャリアパスを辿るのか、職種や仕事内容を含めて紹介します。

造園会社での出世、キャリアパスは?

キャリアパスとは、仕事でどのように経験を積んでいけばよいのか、その過程や道筋を示したものです。

過程ごとに必要なスキルや能力を知っておくために、キャリアパスを確認しておくと良いでしょう。

一言で造園業の仕事と言っても、その内容は職種によってさまざまです。

いわゆる職人にあたる技能職、契約を得るために顧客に提案を行う営業職、造園工事の現場を統括する現場管理職、社内の事務作業を主に担当する事務職など、様々あります。

どの職種で経験を積んでいくのかによって、キャリアパスは異なります。

造園会社では、自分の希望や適性などに応じて、さまざまなキャリアパスを描けると言えるでしょう。

いろいろなキャリアパスがある造園業の仕事ですが、その中でも造園会社で直接的に工事に携わる職種である、技能職や現場管理職の一般的なキャリアパスを紹介します。

造園会社に就職するために必要な特別な資格や学歴、経験はありません。

また未経験者を多く採用している造園会社では、研修制度や働きながら学べる環境が整っているのが特徴です。

そのため造園会社に就職すると、まずは研修や見習いからスタートし、基礎的な知識や技術を身につけていきます。

最初は工事に直接的に関わる作業ではなく、清掃や資材の運搬といった補助的な作業が中心の場合もあります。

ですがこれらの作業を通じて、安全に作業できる環境を整えたり、工事の流れを学んだりしていくのです。

経験を積み、スキルが身についてくると、次はチームリーダーとしてほかの職人に指示をだしたり、作業全体を統括する現場管理者として活躍したりします。

先輩社員として、後輩の育成や指導にも携わるようになります。

さまざまな現場で経験を積むことで、より大きなプロジェクトや工事を任されるようになっていくでしょう。

また経験を積む中で、関連する資格である、造園技能士や造園施工管理技士の取得を目指すことも大切です。

資格を取得することは、工事での役割を広げることにもつながりますし、給与などの待遇面に反映される場合も多いでしょう。

とくに、造園技能士や造園施工管理技士の資格は、公共工事を請け負う際には必須の資格です。

一通りのスキルを身につけたあと、人によっては独立して自分の会社を立ち上げる人もいます。

造園会社での主な役職と仕事内容

造園会社ではさまざまな職種の方々が働いています。

その中から代表的な2種、造園職人と現場監督の仕事内容を紹介します。

造園職人
造園工事の現場で、自ら作業したり、工事の指揮監督をしたりするのが、造園職人です。

造園工や造園師といった名称で呼ばれることもあります。

造園工事は、新しい空間を作る工事と、完成している場所を維持管理していく工事の2つに分けられますが、造園職人はその両方に関わります。

新しい空間を作る工事では、地盤の整備、園路や水路、各種設備などの配置、樹木を植える、といった複雑で多種多様な作業を担当します。

維持管理は、庭や緑地を美しく健全な状態に保てるよう、定期的に剪定や刈り込みを行ったり、施肥や消毒をしたりするのが主な仕事です。

造園職人は一般的に、入職後、現場での作業や各種勉強会を通じて、知識や技術を身につけていきます。

担当する業務によって、各種建設機械の運転免許や玉掛け、小型式移動クレーンの免許が必要になるので、注意が必要です。

現場監督
造園工事の現場を統括し、品質、安全、工程、原価などの施工管理を行うのが、現場監督です。

現場代理人、施工管理者などと呼ばれることもあります。

具体的には、発注者と打ち合わせをして、日程や工程を調整したり、施工計画を作成したりします。

協力会社と折衝し、人員を確保することや、資材の手配を行うことも、現場監督の大切な仕事です。

工事中は定期的に現場へ赴き、進捗状況や品質を確認したり、安全に作業が行われているかを検討したりします。

工事が完成したら、計画通りに完了しているかをチェックし、発注者に引き渡します。

維持管理や引き渡し後のアフターサービスも、現場監督が主体となって手配する場合が多いでしょう。

造園会社で現場監督として働くときには、造園工事に関する幅広い専門的な知識に加えて、コミュニケーション能力やマネジメント能力が求められます。

キャリアアップに資格は必要?

造園業でキャリアアップするために、必ずしも資格が必要なわけではありません。

ですが、より大規模な工事を引き受けたり、公共工事を受注したりするためには、関連する資格を求められることがあります。

また独立して造園業の建設業許可を取得する際には、造園技能士や造園施工管理技士の資格が必要になるケースもあるので、注意が必要です。

多くの造園会社では、関連資格の取得を推奨していて、受験費用を補助したり、資格手当を支給したりしています。

小型移動式クレーンや玉掛け、各種建設機械の免許など、実務に必要な資格、免許も様々あります。

造園会社でキャリアアップするための1つの手段として、自分のキャリアパスにあった資格取得に努めるのがおすすめです。

まとめ

造園会社に就職したあとのキャリアパスは、職種によってさまざまです。

一般的には研修や見習い期間に基礎的な知識と技術を身につけて、現場で自ら作業をする造園職人として経験を積んだり、現場全体を統括する現場監督として活躍したりしていくことが多いでしょう。

キャリアアップのために、関連資格の取得は必須ではありませんが、業務内容やキャリアパスによって必要になる資格もあります。

キャリアアップの一環として、自分のキャリアパスに沿った資格取得に励むとよいでしょう。