造園業で安定収入を得るために必要な選択は?

造園業の仕事についてのイメージ

造園業に馴染みが無い人でも、造園業が庭の手入れをする仕事だと想像はできるでしょう。

造園業は一般的にイメージされるように屋外での仕事が多くなります。外での作業は天気に振り回されるため、雨の日は作業が思うように進みません。

造園業は雨が朝から降っていたら仕事が1日休みになったり、作業途中で雨が降り出したら早退できたりする業種だと思っている人は少なくないでしょう。

また、植物を扱う造園業は植物の成長が著しい春や夏が繁忙期で、冬は仕事が暇だというイメージを一般的に抱かれがちです。更に、造園業の仕事は日中でないと作業ができないため、朝は早くから仕事が始まり、終業時間が早く、残業はほとんど無いイメージも根強いです。

一般的なイメージ通りの造園企業もあるかもしれませんが、実際は企業毎に雨の日の対応や閑散期の仕事の仕方、作業時間などは異なっています。

雨天日の休み、冬季の閑散期、早い時間の退社など造園業に対して抱かれるイメージは、一見魅力的に映るかもしれません。しかし、デメリットもあります。

造園業のデメリット
造園企業は色々な規模の企業がありますが、特に個人邸宅を仕事の中心とする職人主体の小規模な会社は日給制を取り入れている場合が多いです。日給制は休んだ分だけ給与から引かれてしまいます。

造園業のように天気に左右される業種では日給制の企業で働くと台風や梅雨時期、祝日が多い場合などに労働時間が減るため、給与の減少に直結します。天気や閑散期などによって毎月給与の額が変動するので収入が不安定になることは免れません。

造園業で安定収入を得る手段のメリットとデメリット

造園業において安定収入を得るためには幾つか方法がありますが、それぞれメリットとデメリットがあり、メリットとデメリットの割合も異なります。

造園業で働く人はまず、自分のキャリアパスをよく考えてみましょう。造園業において安定収入を得る一つ目の方法は月給制の企業へ転職、そして二つ目の方法として独立が挙げられます。

月給制の企業へ転職
造園業で安定収入を得る手段の王道は月給制を導入している企業への転職です。月給制の企業への転職はメリットが多く、デメリットが少ないからです。

月給制の企業へ転職するメリットは、月給制だからこその安心感でしょう。欠勤や早退をしても給与金額の変動がありません。また、月給制の企業では社会保険の加入もしっかりしている場合が多いです。

デメリットは決められた給与額以上に稼ぐことは難しい点が挙げられます。

独立
造園業において安定収入を得るために独立することはメリットが少なく、デメリットが多いと言えるでしょう。上手くやれば収入アップが期待でき、体力が続く限り仕事ができるため、長く収入を得られるメリットがあります。

しかし、独立してから仕事を取れる保証はありません。独立すると営業を含めて一人であらゆる仕事をこなさなければなりませんが、営業力不足だと仕事の獲得は容易ではないでしょう。仕事を取れたとしても技術力不足だと固定客はつきません。

また、怪我や病気をした場合、個人事業主自身は労災保険に加入できないため補償は無く、個人事業主が加入できる国民健康保険も傷病手当金の対象外であるため、独立する職人は働けなくなった時の経済リスクが大きいと言えるでしょう。

造園業で安定収入を得る確実な方法は転職

造園業でも人によって独立した方が安定収入につながる場合もあるかもしれませんが、確実なのは正社員の職人を募集している月給制の造園企業に転職することです。

月給制を導入する造園企業は、造園工事を手掛ける比較的規模の大きな企業に多いです。

天候や閑散期に関係なく仕事がある
月給制を導入する造園企業では基本的に雨天時に仕事が休みになりません。雨天時にできる仕事を受注しているなど対策をしているからです。

また、企業であれば仕事が少ない冬時期にも仕事を受注しやすいメリットがあるため、閑散期であっても仕事が無くて困ることは無いでしょう。

社会保険への加入
月給制は体調を崩した時の欠勤、土日祝日に関係なく安定した給与を受け取れることが魅力的ですが、社会保険加入のメリットも見逃せません。

小規模事業主が多い造園業などでは事業主の知識不足もあって社会保険未加入の企業も存在しますが、大企業では社会保険に加入しているため安心して働けるでしょう。

特に造園業の職人は職業柄、怪我をすることも想定されます。もしも職人が怪我をしたり、病気をしたりしてしばらく仕事を休まざるを得ない場合、社会保険に加入している企業なら、条件にもよりますが傷病手当金や労災金などを受け取れるので働けない期間の不安は軽減されるでしょう。

まとめ
造園業は屋外での作業が中心になる業種であるため、天候などによって収入が不安定になりがちです。安定収入を得るためには見習いアルバイトなどの立場で修行して一人前の職人になった後のキャリア選択にかかっています。

安定収入を得るための選択肢として職人を募集している企業に転職、もしくは職人として独立する方法を選ぶ人が多いですが、特に経済的なリスクを考慮する人ならば企業への転職が無難でしょう。