自分の造園技術がどのレベルなのか知りたい!コンクールに参加してみては?

造園技術の大会やコンクールとは?

造園業は、技術力や知識など専門性が求められる職業です。

造園業の従事者が、普段仕事をしている中で自分の造園技術のレベルを知るには、同僚と比較したり、上司に評価してもらったりするなど、所属会社が基準となる場合が多いかもしれません。

全国を基準として、自分の造園技術がどのレベルなのか知りたい人は、コンクールに参加してみると良いでしょう。

全国造園技能競技大会
全国造園技能競技大会は、技能者に夢や目標を与え、活性化を図る他、作品を一般から公募することによって、一般の人々に造園の素晴らしさを伝える目的があります。

技能五輪をはじめ、造園技術を競う大会は幾つかありますが、年齢制限などで参加条件を満たせず、希望しても参加できない人もいるでしょう。

全国造園技能競技大会は、若年層向けの大会に参加できない人が造園技能を競える場を模索した結果、誕生した大会です。制限された時間内に、決められた材料で、技能やデザイン力をチームで競います。

全国造園デザインコンクール
全国造園デザインコンクールは昭和49年に始まりました。応募条件は、一般、大学生、高校生の3部に分けられているので、造園業に従事している人だけでなく、造園に興味があったり、学校で学んだりする大学生や高校生も参加できます。

全国造園デザインコンクールの目的は、造園デザインと製図技術の向上を図ることです。造園を学ぶ学校においては、授業の一環としてコンクールが利用されることもあります。

全国造園デザインコンクールの応募課題は、住宅庭園、街区公園、商業施設、実習作品の4部門がありますが、実習作品部門に参加できるのは、高校生や大学生など生徒や学生に限られています。

実習作品部門に応募できるのは、作庭や校庭緑化、植物を使ったモニュメント、花壇などの作品で、生け花やフラワーアレンジメントは含まれません。

また、4部門の他に、高校1年と2年の生徒を対象にした緑化フェア(みどりの広場)プラン部門があります。

作品はどのように提出する?

造園技術の大会やコンクールに作品を提出する際の方法は、大会毎に応募要項や説明があるので、必ず確認しましょう。

会場で創作する場合
全国造園技能競技大会の他、技能グランプリや技能五輪の造園競技など、造園に関する技能を競う大会は、現場でしかできないため、参加者は会場に行って作品を作ります。

規定された区画内に、決められた材料を、制限時間内に見映え良く仕上げます。技能グランプリでは、会場での作庭の他、競技前日に作品のタイトルやコンセプト、平面図、スケッチをまとめた書類を提出しなければなりません。提出書類も、審査の対象になっています。

郵送で提出する場合
全国造園デザインコンクールなど、デザイン作品を提出する場合、応募要項に記載のある作品の送り先に、指定された方法で提出します。

全国造園デザインコンクールについては、指定された先に郵送で送付します。応募要項の内容は変わることがあり、応募要項に従わない作品は審査対象から外される可能性もあるため、コンクール参加希望者は、応募要項をよく確認しましょう。

2021年、2022年のスケジュールを紹介!

造園技術の大会やコンクールは、毎年開催されるものもあれば、隔年で開催されるものなど様々です。

参加したい大会がある場合、開催頻度や参加条件などを確認し、準備しなければなりません。また、大会やコンクールのスケジュールは変更されることがあるので、主催する団体のHPなども確認しておきましょう。

2021年のスケジュール
全国造園デザインコンクールは、2021年も1月に作品を募集し、2月に結果が発表されています。

また、2021年は、隔年で開催されている技能グランプリの開催年で、2月19日から22日まで第31回技能グランプリが開催され、一般の人も競技をライブ配信で楽しめました。

他にも、公益社団法人日本造園学会が、学生グループを対象にした学生公開デザインコンペを開催しており、2021年のテーマは「Millennium Memorial Place〜風景として継承する災害の記憶」でした。

2021年12月には、第59回技能五輪全国大会が行われました。

2022年のスケジュール
2022年の造園関係のコンテストについて、スケジュールが早いのは全国造園デザインコンクールで、作品の応募期間が1月4日から1月14日になっており、2月1日に結果が発表される予定です。

10月には、2年に1度開催される第46回技能五輪国際大会が中国の上海で行われます。

また、国内で開催される技能五輪全国大会は毎年行われるので、第60回技能五輪全国大会も、例年通り開催されるでしょう。

まとめ
全国や世界と比較した時、自分の造園技術がどのレベルなのかを知りたい人は、造園に関連する大会やコンテストに参加してみましょう。

大会やコンテストによっては、参加条件が設けられている場合もありますが、自分の参加できる大会を見つけ、目標を定めることで、造園に対する熱意が高まったり、自己研鑽へのモチベーションが上がったりするはずです。