剪定枝や草はリサイクルできる?

処分とリサイクルの分け方

造園業での剪定枝や刈草は、処分またはリサイクルが可能です。処分する方法、リサイクルの方法それぞれの分け方を解説します。

処分の分け方
造園業の分類が造園工事業の場合は、剪定枝や刈草の扱いは「産業廃棄物」です。産業廃棄物の場合は、収集するまで所定の場所に保管し、運搬会社により収集されて処分されます。一方で分類が園芸サービス業の場合は「一般廃棄物」として取り扱われ、分別や処分方法は自治体のルールによって異なります。

一般廃棄物として処分する場合は自治体が指定する廃棄場所へ持ち込みますが、細かくルールが定められており、ルールに反すると受け入れ拒否となるため注意が必要です。例えば、剪定枝の直径や長さが決められていて、持ち込む前に切って搬入しなければなりません。また、1日に搬入可能な量も決められています。

一般向けに市町村が剪定枝を収集している場合がありますが、造園業の会社は対象ではないことがありますので注意しましょう。

リサイクルの分け方
リサイクルの場合は、産業廃棄物・一般廃棄物どちらでも可能で、特に産業廃棄物で排出された剪定枝がリサイクル処理される割合が多くなっています。リサイクルを受け入れている民間処理施設に運搬し、処理を依頼します。

依頼する場合は、刈草や幹は注意事項が定められているため注意しましょう。例えば、土砂・空き缶・ビニールを除去してから持ち込むことや、幹の場合は直径や長さを指定の範囲内に収めることなどの対処が必要です。

また、処理施設によっては一般廃棄物しか受け入れていない場合がありますので、事前に確認してから持ち込むようにしましょう。

リサイクルしたらどうなる?

剪定枝をリサイクルするには粉砕機によるチップ化が必要です。チップ化に適しているものと適していないものがあります。枝が細くて弱いものは適していますが、丈夫な枝などは適していません。

粉砕機によってチップ化された剪定枝は「バイオマス発電」、「堆肥化」、「パルプ原料」として活用されます。

バイオマス発電
20mm以上に粉砕された剪定枝のチップはバイオマス発電として活用されます。

樹木は成長段階で二酸化炭素を吸収するため、不要となった樹木を燃やした二酸化炭素の排出は「排出量が実質ゼロである」と考えられています。そのため、石炭や化石燃料を使用する火力発電に対して、地球に優しい発電方法としてさらに注目されていくでしょう。

堆肥化
20mm以上に粉砕されたチップは堆肥化原料として活用されています。チップを発酵させた敷料を畜産農家へ提供し、家畜の糞尿が混合したあとに堆肥として加工されます。

剪定枝を活用した堆肥は、悪臭の低減、病気の低減などの効果があり、さらに雑菌の繁殖を抑えつつ短期間として堆肥が生成できる点などから、利用者からの評価は高いです。

パルプ原料
幹はパルプ原料として活用されています。古紙利用率の向上と、環境への負荷を軽減できる素材として注目されています。

地域活性化の観点からも活用が推進されており、例えば青森県で行われているのは、りんごの剪定枝をねぶたの和紙に使用する活動です。剪定枝を使用したパルプ原料は、今後もさらに注目されていくでしょう。

リサイクルできないもの

剪定枝には、リサイクルできない種類があるため注意しましょう。リサイクルの受け入れができないとされている剪定枝には次のものがあります。

・毒性があるもの(キョウチクトウ、アセビ、イチイ、ウルシなど)
・トゲがあるもの(ユズ、キンカン)
・微生物による分解が難しいもの(ササ、タケ、シュロ、イチョウ、ヒバなど)
・ヤニが付着している、または葉っぱが巻き付きやすいもの(マツ、ソテツ、フェニックスなど)

土や泥、ゴミが付着していても受け入れできません。剪定枝の種類と合わせて、持ち込む前に確認を怠らないように注意してください。また、自治体によって「できる・できない」が異なりますので、事前の確認は必要です。

リサイクルに適していない剪定枝は処分が必要です。埋め立て処理や焼却処理を行いますが、処分したあとに有害物質が発生しないように考慮するなど、材質に合わせた対処が必要です。専用の処理場があるため、予め確認をして最終処分を行いましょう。

搬入する場合地域の公式ページをチェックしよう

剪定枝や刈草を処分やリサイクルする場合は、搬入先の地域の公式ページをチェックしましょう。自治体ごとにルールが細かく異なるため、ルールに合わせた持ち込みが必要です。

搬入する地域で事業を営んでいない場合は受け入れ不可であったり、そもそも企業は受け入れ不可であったりとさまざまです。また、剪定枝のサイズや種類なども自治体によって異なるため、違反行為とならないように事前に確認しましょう。

まとめ

今回の記事では、剪定枝や草がリサイクルできるかどうかについて解説しました。剪定枝や草のリサイクルは可能ですが、自治体ごとにルールが異なるため事前の確認が必要です。

造園業の場合は、事業形態によって一般廃棄物か産業廃棄物かに分類され、それぞれ搬入先も異なります。造園業の会社が対象となっているか、自社の廃棄物分類が対象となっているかを確認しましょう。

剪定枝は粉砕機によってチップ化し、リサイクルされます。リサイクルによって活用されている材料は「バイオマス発電」「堆肥化」「パルプ原料」などさまざまです。キョウチクトウのように、毒性があってリサイクルできない剪定枝の種類もあるため、他の種類も含めてよく注意しましょう。

自治体ごとのルールは受け入れ可能な種類、事業形態、剪定枝のサイズなど細かく決められています。違反となる場合は受け入れ拒否となるため事前確認が必要です。造園業にとって、剪定枝や刈草のリサイクルは、環境保護の観点からも今後より注目されていくでしょう。