造園業の事務職へ転職したい!仕事内容や志望動機の書き方を解説

建設業界の事務職の仕事内容

造園業を含めた建設業界の事務職の仕事内容は、一般的な事務職と比較して大きな差はありません。

基本的には、「一般事務職」の仕事と言われる、パソコンを使用したデータ入力や各種書類の作成、電話・メール対応、備品の管理と発注、来客対応が主な内容です。

実際の作業内容は他業界の事務職と同じですが、工事ごとに売り上げを計上する点や、完成工事高・完成工事原価・完成工事未収入金などの独特な用語を用いている点などは、建設業界特有と言えるでしょう。

また中小企業が多い建設業界では、限られた人数の事務職で仕事をすることがあります。

この場合は、一般的な事務職の業務に加えて、給与計算や経費精算などの経理業務や、勤怠管理や人材育成などの人事業務、顧客情報の管理、連絡などの営業業務補助も行います。

一方で、「建設事務」と呼ばれる、建設業界特有の事務職もあり、これは主に、現場で作業をする人や施工管理者をサポートする仕事です。

建設業界の業務は、設計図書や工事書類、契約書などの書類が多く、これらの一部は建築士法で一定期間の保存が義務づけられています。

全ての書類を営業職や現場管理職が把握し、整理・処理するのは大変です。本来の業務に集中できるよう、建設事務がこれを代行しています。

また、工事現場が事務所から遠い場合や大規模工事の際に、仮設事務所を設置する土地を探したり、電話や電気などのインフラを手配したりする、「現場事務」の仕事も、建設事務の仕事です。

建設業界の事務職を希望する場合は志望動機が大切!

建設業界を含め、一般的に事務職は人気が高い職種です。

有効求人倍率は、有効求人数を有効求職者数で割った値で、倍率が1を下回れば求職者の数の方が多いことを示します。

2023年3月の東京都における全職種の有効求人倍率は1.49でしたが、それに比べて一般事務員の有効求人倍率は0.44と低い結果でした。

職種別有効求人・求職状況
https://jsite.mhlw.go.jp/

建設業界を含め、求職者が多く狭き門とも言える事務職を希望する場合は、志望動機が大切です。

業務内容や業界全体の役割や展望を理解しているか、事務職としての経験や求められるスキルがあるか、などのポイントを押さえて、志望動機をアピールしましょう。

志望する会社の業務内容を理解している
事務職として採用されるためには、会社の業務内容を理解していることが、必要不可欠です。

事務職の仕事は会社の売り上げに直結しにくい、ほかの職種のサポートが中心などの理由から、営業職や技術職に比べて志望動機が曖昧になりがちです。

「御社の発展に貢献したい」「事務職として御社のサポートをしたい」などの漠然とした理由だけでは、「なぜその会社を志望しているのか」という動機は伝わりません。

それどころか、「ほかの会社でもいいのでは」という印象を与えてしまう可能性もあります。

志望する会社の強みや得意分野は何なのか、自身が魅力を感じたところはどんな点なのか、社会におけるその会社の役割や責任などを理解し、その上でなぜその会社で事務職をやりたいのかを伝えることが大切です。

業界全体の役割や展望を理解している
なぜその会社を志望しているのかと共に重要なのが、多くの業界がある中でなぜ建設業界を選んだのか、という点です。

この志望動機を伝えるためには、社会における建設業界の役割や、どのような需要があるのか、今後の動向や展望をしっかり理解しておくことが欠かせません。建設業界が抱える、業界特有の課題についても学んでおくといいでしょう。

建設業界のどのようなところに魅力を感じたのか、興味を持ったのか、具体的に説明することで、より説得力のある志望動機になります。

事務職の経験や求められるスキルがある
事務職の経験がある場合には、前職の仕事をどう活かせるか、具体例を出して説明すると良いでしょう。

未経験の場合でも、ワードやエクセル、パワーポイント、メールの送受信といった、基本的なパソコンスキルやビジネスマナーなど、自身のできることをきちんと伝えることが大切です。

また、建設業界で事務職として働くときに役立つ、建設業経理士、建設業事務士などの資格を所有していると、即戦力として働くことができます。

建設業経理検定
https://www.keiri-kentei.jp/exam/

幅広い業務に対応するためには、建築CADの操作ができると便利です。「CAD利用者技術者試験」や「建築CAD検定」といった民間資格を取得することも有効でしょう。

CAD利用者技術者試験
https://www.acsp.jp/cad/

建築CAD検定試験
http://www.aacl.gr.jp/

造園業界では、オーセブン、RIKCADなどの、エクステリアに特化したCADが利用されています。これらのCADは、E-ラーニングやオンライン講習で学べるスクールもあるので、働きながらでも習得可能です。

オーセブン
https://www.o-seven.co.jp/

RIK CAD
https://products.rikcorp.jp/

このほか、経理業務で役立つ日商簿記や、宅地や建物の売買を行う事務所で規模に応じて配置が義務づけられている「宅地建物取引士」の資格も、重宝される資格です。

これらの資格を取得して自己のスキルアップにつなげるといった、積極的な姿勢を見せることも有効でしょう。

建設業界の事務職に転職する方法

建設業界の事務職は、「一般事務」や「経理事務」、「営業事務」、「事務職員」などの名称で募集されていて、経験や学歴を問わない場合も多く見受けられます。

造園業では事務全般に加えて、CADオペレーターを兼ねた募集もあります。

募集内容と業務内容をよく把握し、自身の希望や求められるスキルが合致するようならば、応募しましょう。書類選考や面接を経て採用されれば、転職完了です。

まとめ

造園業界を含めた建設業界の事務職の仕事は、他業界の事務職の仕事と比べて、実作業に大きな差はありません。ただし、売り上げ方法や用語など、業界特有のシステムもあります。

建設業界の事務職に転職するためには、なぜ建設業界なのか、なぜその会社なのかを、業界全体の役割や会社の業務内容をしっかりと理解した上で、志望動機を伝えることが大切です。

応募するときには、自分自身の経験やスキルを把握して、それらを今後どのように活かしていけるのか、しっかりとアピールしていきましょう。