造園業界に入って、まず何を目指すべきか悩む方は多いのではないでしょうか。造園業に従事するにあたって、関連する資格取得を目指すのも有効な手段です。
ただし、入ったばかりでは実務経験がないため受験資格に合致しないこともあるでしょう。資格の中には、実務経験を必要としない有用な資格もあります。
今回の記事では、実務経験なしでとれる資格を3つ紹介します。これから造園業界への転職を目指す方や、造園業界に入ったばかりの方は参考にしてみてください。
実務経験なしでとれる資格
これから造園業への転職を目指す場合は、実務経験なしでとれる資格を持つことで転職を有利に進められます。
また、造園業界に入ったばかりの人にとっても実務経験なしでとれる資格を目指すことはキャリアアップのためにも良い試みとなるでしょう。
年齢制限さえクリアできれば誰でも受験できる資格を3つ紹介するので、参考にしてみてください。
造園施工管理技士(第一次検定)
造園施工管理技士は、造園工事の計画や実施、工程管理を行う能力を証明する国家資格です。
この資格を取得することで、公園や庭園の整備、緑化や植栽など、多岐にわたる造園業務を計画的かつ効率的に遂行できるスキルを持つことが認められます。
都市部を中心に緑化に対する需要が高まっている現代で、造園施工管理技士は造園業に従事する際に重要な資格の1つです。
造園施工管理技士の資格は1級と2級に分かれており、いずれの級も第一次検定は年齢要件を満たせば誰でも受験できます。一方で、第二次検定の資格取得には実務経験が必要です。
なお、令和6年度からは実務経験年数の要件が緩和されることになり、これまでよりも早期に資格取得が可能になります。
資格取得要件の緩和は、造園業界での人材育成とスキルアップを促進するためのものであり、資格取得へのハードルが下がることで、より多くの人が造園施工管理技士として活躍できるようになるでしょう。
造園施工管理技士の受験は全国の主要都市で実施されます。試験は前期と後期に分かれており、後期では受験可能な場所が増えるため、より多くの人が受験しやすくなるでしょう。
受験料は7,200円で、申し込みはインターネットを通じて簡単に行えます。
土木施工管理技士(第一次検定)
土木施工管理技士は、土木工事の計画や実施、工程管理を行う技術者としての資格であり、営業所ごとに専任の技術者として配置が義務付けられています。
この資格は工事現場での技術責任者としての需要が高く、土木工事の品質や安全性を確保するためにも重要な資格です。
土木施工管理技士には1級と2級があり、それぞれ第一次検定の合格で技士補の資格を取得できます。1級の第一次検定であれば19歳以上、2級の第一次検定は17歳以上であれば誰でも受験可能です。
1級の資格を取得すると、監理技術者として大規模な工事を担当でき、2級の資格を取得すると主任技術者として中小規模の工事を担当できます。
造園施工管理技士同様に、令和6年度からは土木施工管理技士の資格取得に必要な実務経験年数の要件が緩和されることになり、これまでよりも早期に資格取得が可能です。
土木施工管理技士の受験は、受験する種別や時期によって開催場所が異なるため、受験を希望する場合は事前に確認しましょう。受験料は5,250円で、受験申し込みはインターネットを通じて行えます。
2級エクステリアプランナー
エクステリアプランナーは、日本エクステリア建設業協会によって制定された民間資格であり、外構全般に関する専門的な知識と技術を持つことを証明するものです。
具体的には、クライアントの要望に応じて外構の設計プランを作成し、見積もりを行う能力が求められます。この資格を持つことで、住宅の外部空間や庭園、駐車場、フェンス、門扉などの設計と施工に関する専門的なスキルを証明できます。
エクステリアプランナーの業務には、クライアントの要望を的確に把握し、それに基づいてプランを作成することが含まれます。その際、近隣との調和や周辺環境への配慮が重要です。
例えば、プライバシーの確保や景観の保全、隣接する建物や道路との関係性など、多岐にわたる現地調査を行い、総合的な視点から最適なプランを提案しなければなりません。
また、見積もりを作成する際には、材料費や施工費、メンテナンス費用などを正確に計算する能力が欠かせません。
造園業界にとって重宝される資格の1つが、エクステリアプランナーです。
エクステリアプランナーの資格は1級と2級に分かれており、2級であれば誰でも受験可能です。2級エクステリアプランナーの受験は年に1回、毎年11月に実施され、合格発表は翌年の1月に行われます。
試験は午前中に学科試験、午後に実地試験が行われるため受験前の対策が必要となるでしょう。
まとめ
今回の記事では、実務経験なしでとれる資格として「造園施工管理技士(第一次検定)」「土木施工管理技士(第一次検定)」「2級エクステリアプランナー」の3つを紹介しました。
造園施工管理技士と土木施工管理技士に関しては、令和6年度より実務経験の必要年数が緩和されます。資格取得へのハードルが下がることで、より多くの人が造園施工管理技士として活躍できるようになるでしょう。
造園業界に入ったばかりの人にとっても実務経験なしでとれる資格を目指すことはキャリアアップのためにも良い試みとなります。今回紹介した3つの資格を参考にしてみてください。