造園業の求人サイトでよく見る単語を解説!CADやランドスケープなど

「造園業で働きたい」と思って求人サイトを見たときに、よくわからない言葉がでてきて困ったことはないでしょうか。

言葉の意味がわからないと、実際にどんな仕事をするのか、想像しにくくなってしまうでしょう。

そこで本記事では造園業の求人サイトでよく見る単語の中から4つをピックアップして、詳しく解説します。

造園業の求人サイトでよく見る単語解説!

造園業でよく使われる言葉の中には、他業種で働いているとあまり馴染みのない言葉もあるでしょう。

本章ではその中からエクステリア、ランドスケープ、CAD、Vectorworksの4つをとりあげました。

エクステリア
建設業や造園業におけるエクステリアとは、「建物の外まわり空間」を意味する言葉です。

住宅や施設などの室内空間を意味する「インテリア」に対して使われていて、戸建て住宅や集合住宅の敷地内における、建物内部以外の空間をまとめて「エクステリア」と呼んでいます。

よく似た言葉に「外構」があります。エクステリアと外構は明確に区別されて使われているわけではありません。

ただ外構は一般的にフェンス、門、カーポートなどの、建物の外まわり空間にある「構造物」を意味する言葉として使われています。

「エクステリア」が空間を指すのに対し、「外構」は構造物を意味するものとして使い分けられている場合が多いでしょう。

ランドスケープ
ランドスケープは風景、景色、景観、眺望などを意味します。

風景や景色は一般的にもよく使われる言葉ですが、景観は少し馴染みがないかもしれません。

「景観」はもともと、明治から昭和の植物学者・三好学博士が、“landscape”の語源であるドイツ語の“landchaft”の訳語として当てた言葉と言われています。

「景観」を形成する漢字の「景」は「光・有り様・様子」、「観」は「見方・捉え方」という意味です。

そのため「ランドスケープ」は、実際に目に映ったものだけではなく、そこからどのようなことを感じたかという捉え方も含まれた言葉です。

なお庭園、公園、緑地、広場などの空間を設計することを、ランドスケープデザインと呼ぶことがあります。

ランドスケープデザインでは、その場の自然、歴史、風土などのさまざまな要素をくみ取り、その場所がもつ力を活かして設計します。

これは「ランドスケープ」という言葉が意味するように、デザインしたものが見た目だけではなく、人々にどう捉えられるかということも大切なポイントであるためでしょう。

CAD
CADとはComputer Aided Designの頭文字をとったもので、コンピュータ上で図面の作成を行うためのツールです。

建築、土木、製造業などのものづくりの現場で主に使われています。

CADは専用CADと汎用CADに分けることができます。

専用CADは、特定の分野や業界に向けて機能を特化したCADのことです。

それぞれの分野で使われる、固有の記号やオブジェクトをあらかじめ搭載してあったり、独自の操作ができたりすることで、作業効率をあげています。

造園業に特化した専用CADには、RIKCAD、O7CAD、ExCADなどのエクステリアCADがあります。

さまざまな資材メーカーの部材が登録されていたり、道路との高低差や複雑な形状の地形に対応していたりと、造園業で使いやすいよう工夫されているのが特徴です。

豊富な植栽データが登録されている点も魅力でしょう。またエクステリアCADは3Dにも対応していて、簡単にパース図を作成できます。

見積もりや数量の拾い出し、施工図・断面図作成に対応しているソフトもあります。

造園業にとってはまさに、かゆいところに手が届くCADシステムと言えるでしょう。

対して汎用CADは、どのような分野・業界でも利用することができるCADで、Auto CAD、Jw_cadなどのソフトがあります。

製図をする上で必要な、図面の作成、編集、印刷といった基本的な機能が搭載されています。

また専用CADよりも比較的安価で利用できる点が特徴です。Jw_cadのように無償で利用できるものもあります。

Vecterworks
Vecterworksは汎用CADソフトの1つで、プロダクトデザイン、建築、インテリアデザイン、舞台装飾など、幅広い分野で使われています。

絵を描くような感覚的な操作で設計図から3Dのパース図まで作成できる点や、他社の画像編集ソフトなどと連携をとりやすい点が特徴です。

汎用CADではありますが、最新版のVectorworksにはさまざまな業種に特化したCADシステムもあり、その中の1つが都市計画や造園業界向けに作られた「Landmark」です。

造園向けの豊富なデータや多彩な植栽データが搭載されているのが特徴で、とくに植栽データは学名、樹種名、花期、用途、画像など、図鑑のような情報も掲載されています。

3Dでの表現も可能で、樹木の高さと枝張り、太陽光の再現など、多彩な表現ができる点も魅力です。

また国土地理院の数値地図データ、測量データなどから、現地の地形モデルを作成できるほか、日照・日影、地表排水、勾配などの事前分析をすることもできます。

Vectorworks Landmarkは、造園業向けのCADシステムの中でも、都市計画など広い範囲の設計で役立つツールと言えるでしょう。

まとめ

造園業の求人サイトを見ていると、よくわからない単語がでてくることがあるかもしれません。

エクステリアは建物の外まわり空間を、ランドスケープは風景、景色、景観、眺望などを意味します。

CADはコンピュータ上で図面の作成を行うためのツールのことで、VecterworksはこのCADの一種です。

どの単語も造園業ではよく使われている言葉なので、しっかりとチェックしておきましょう。