
近年、AI技術の進歩や普及に注目が集まっています。
これまで人間が行ってきたことを、AIが代わりにするようになる可能性もでてきていますが、その一方で人間でなければ対応しにくいこともあります。
そこで本記事ではAIに代替されにくい仕事にはどんなものがあるのか、特徴や実例を紹介します。

AIに代替されにくい仕事の特徴とは?
AIとはArtificial Intelligenceの頭文字をとった言葉で、日本語では「人工知能」と呼ばれています。
一般的には、人間の言語、認識、推論などをコンピューターに学習させ、これらの知的行動を実行させることを意味していますが、明確な定義づけはされていません。
AIができることは主に、音声、言語、画像などの「認識」、数値、意図、ニーズなどの「予測」、行動の最適化、デザイン、表現生成、作業の自動化などの「実行」の3つに分けられます。
これらの作業は、AIの得意分野です。
そのため、データ分析や学習、音声、言語、画像などの処理、同じ作業を繰り返し行うことなどは、AIに代替されやすい作業とも言えます。
これに対して、AIが苦手とすることが、人間の心理を予測して行うコミュニケーションです。
大量のデータを分析して一般化を図るAIは、個々に合わせた対応をすることも苦手です。
言語や感情を学習することで、ある程度のコミュニケーションをとることは可能ですが、人間の感情や心理を深く理解し、文脈や微妙な変化を読み取ることは難しいでしょう。
学習したデータから答えを導き出するAIは、ひらめきや直感といった、感覚的で数値化できないことも不得意です。
何もないところから、新たに何かを生み出すことも苦手なので、実はクリエイティブな作業もAIにとっての苦手分野に属します。
AIに代替されにくい仕事というのは、このAIが不得意とする分野で活躍する仕事です。
コミュニケーション能力が必要だったり、細やかな感情や心理を読み取る必要があったりする仕事、個々に対応する必要がある仕事は、AIに代替されにくいでしょう。
またクリエイティビティを発揮しなければならない仕事も同様に、AIに代替されにくい仕事です。

AIに代替されにくい仕事とは?
コミュニケーションが重要な仕事や高度な専門知識をもとに自ら判断する仕事、繊細で複雑な作業をする職人は、AIに代替されにくい仕事です。
それぞれの仕事について詳しくみていきましょう。
コミュニケーションが重要なサービス業
AIは質問に対して、用意された答えを選択したり、定型的に返答したりすることはできますが、顧客の感情を理解し、共感することや、個々に合わせた対応をすることは不得意です。
また「あれ」「それ」「これ」といった、曖昧な言葉を使用して出された指示を理解することも苦手です。
そのため、コミュニケーションが重要なサービス業は向いていません。
細やかな配慮や気配り、精神的なサポートを必要とする介護職や福祉職はその代表例です。
飲食店、ホテル業、理美容などのホスピタリティを求められる接客業も、全てをAIで代替するのは難しいでしょう。
高度な専門知識が必要な法律・医療系職種
AIは前例がないことに対して、自ら判断したり、対処法を導き出したりすることが苦手です。
そのため、当事者の心理や状況に基づいて、ケースごとに判断や対応をしなければならない法律系の仕事や、患者ごとに個別の対応をしなければならない医療系の職種もまた、AIに代替されにくいでしょう。
法律や医療系の仕事は、高度な専門知識を必要としますが、その知識や経験をもとに、ケースバイケースでどのように対処するかを求められるため、AIに代替されにくいのです。
どちらの仕事も、当事者や患者の感情をケアすることも重要で、コミュニケーション能力を必要とされる点も、AIに代替されにくい一因でしょう。
造園や建設などの職人系職種
単純作業を正確に繰り返すことが得意なAIは、繊細な作業や複雑な動きが苦手です。
そのため気温や湿度などの環境やさまざまな条件によって反りや傾きがでる木材を加工する建具職人や、周囲の環境や条件に合わせて足場を組む鳶職などの、職人系の仕事もAIに代替されにくいでしょう。
また造園業の職人は、植物という生き物を扱い、日々姿を変える自然を相手にしながら、独自の感性と技術を活かして、庭をつくったり、維持管理作業をしたりしています。
自然を相手にするということは、イレギュラーの連続でもあるので、その技術は一般化しにくのが特徴です。
使う材料も不均一で自由な形のものが多い造園業で培われてきた職人の技術は、AIが不得意な分野でこそ活かされるとも言えるでしょう。

造園業・建設業に就・転職するには?
造園業や建設業などで働いてみたいと考えたとき、仕事内容や必要なスキルなどがわからなくて困ってしまうこともあるでしょう。
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必要なスキルがわかるので、安心して造園業や建設業で働くことにチャレンジできます。
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AIに代替されにくい技能を身につけた造園業や建設業の職人に興味がある人は、ぜひ一度チェックしてみてください。

まとめ
認識、予測、実行といった作業を行うAIは、データの分析や処理、学習などが得意な反面、個々に合わせた対応をすることや、細やかな感情、心理を読み取ることが苦手です。
そのため、1人1人に合わせた対応が必要な介護職などの接客業や、専門知識をもとにケースバイケースで判断や対処をする法律系の仕事、医療系の仕事は、AIに代替されにくいでしょう。
繊細な作業や複雑な動きを必要とする職人系の仕事もまた、AIに代替されにくい職種です。
とくに自然を相手にする造園業の職人技は、AIが不得意とする分野で活躍するものでしょう。