
造園業といえば、工事現場で実際に作業したり、剪定や刈り込みなどの手入れを行ったりする職人を思い浮かべることが多いでしょう。
ただ他業種と同じように、造園業でもいろいろな職種の人々が協力しあって仕事をしているため、さまざまな形で造園業に携わることができます。
それぞれの職種がどんな仕事をしているのかがわかれば、自分がどんな仕事に向いているのかもわかりやすくなるでしょう。
そこで本記事では造園業の具体的な仕事内容を、職種別に紹介します。

造園業における職種には何がある?
造園業の職種にはさまざまなものがあります。
まず代表的な職種が、庭や公園づくり、整備、植栽の手入れなどを実際に行う職人・技能職でしょう。庭師、技術職などとも呼ばれます。
職人・技能職では造園業における工事の実作業を担当しますが、そもそも顧客からの依頼がなければ工事はできません。
なお1つの工事を完成させるためには、さまざま事務作業も伴います。顧客と工事内容を共有するためには設計図が欠かせないでしょう。
また大規模な工事では、工事全体を統括する人も必要です。
造園業でも他業種同様、こういったさまざまな仕事を、いろいろな職種の人々で分担して行っています。
そこで次章では、新たな工事を請け負うために活動する営業、事務作業を担当する事務職、現場を統括する施工管理、設計図作成を専門的に行うCADオペレーターの4つを紹介します。

営業
新たな工事を請け負うために、取引先を訪問して契約を獲得するのが営業の主な仕事です。
訪問先は、会社が主に請け負っている工事の規模や種類によって異なります。
大規模な工事が中心の会社ではゼネコン、商業施設や公園の管理者など、個人住宅の工事を中心に請け負っている会社では住宅メーカーや工務店を訪問することが多いでしょう。
新規の顧客を獲得するためにさまざまな手法を用いて自社のアピールをしたり、既存の顧客のフォローをしたりすることも、営業の大切な仕事です。
顧客から工事の打診があれば要望を聞き出して、設計部門などで設計図や見積もりを作成してもらいます。
資料を元に顧客と話を詰め、契約に至れば今度は施工部門と調整をして工事を進めていきます。
営業は顧客と自社の各部門との橋渡し役とも言えるでしょう。
さまざまな問い合わせへの対応、代金の回収も営業が担当する仕事なので、コミュニケーション能力に加えて、造園工事に関する知識も必要です。

事務職
造園業の事務職とその他の業界の事務職の仕事に大きな違いはありません。
来客対応、電話応対、データ入力、書類作成や整理などが主な仕事です。
造園工事に関わる事務作業が中心のため、具体的には顧客や下請け会社と交わす契約書、注文書、請求書などの書類を作成・処理したり、行政への対応を代行したりします。
社員の勤怠管理や社内の備品管理を行う場合もあります。会社によっては図面修正の手伝いをするケースもあります。
大規模な会社では事務職の仕事は総務、経理、営業事務などに分けられ、複数の人で作業を分担していますが、造園業の会社では複数の事務作業を1人で兼任する場合が多いのが特徴です。
造園業の事務職として働くために必須のスキルはありませんが、データ入力や請求書の処理などパソコンを使う機会が多いので、ワード、エクセル、メール等の基本的なパソコンスキルは必要でしょう。

施工管理
造園工事の現場で、安全、品質、工程など、工事全体を管理するのが施工管理の仕事です。
担当する現場を巡回し、朝礼、作業内容の確認、作業員への指示出しを行います。
現場に危険な箇所がないかチェックしたり、作業が予定通りに進んでいるか確認したりもします。
設計図通りにできているか、定められた品質を満たしているか確認するのも、施工管理の仕事です。
事務所で資材や人員・建設機械の手配、書類作成をすることもあります。
施工管理者として作業員に正確な指示を出すためには、造園工事に関する知識が欠かせません。
顧客や作業員とやりとりをする機会も多いので、コミュニケーション能力も必要でしょう。

CADオペレーター
CADとは「Computer Aided Design」の頭文字をとった言葉で、コンピュータ上で図面を作成するツールを指します。
このCAD操作を専門的に担当するのがCADオペレーターで、造園業でも工事図面や顧客への提案資料を作成するためにCADが利用されています。
具体的には平面図、立面図、断面図、パース図を作成・修正したり、顧客への提案資料をまとめたりしています。
図面を作成するときには、顧客とイメージを共有するために、正確な内容で設計の意図が伝わるものになるよう、気を付けなければなりません。
そのため、造園業のCADオペレーターとして働くためにはCADの操作技術に加えて、造園工事に関する知識も必要でしょう。
ときには顧客との打ち合わせに参加したり、施工する作業員と直接話をしたりもするので、コミュニケーション能力も求められる仕事です。

まとめ
造園業を支える職種には、さまざまな種類があります。
営業職は、取引先を訪問したり新規の顧客を獲得したりすることで、工事を受注するのが主な仕事です。自社と顧客との橋渡し役としても活躍します。
造園業の事務職は、他業種と同じように、書類の作成や整理、電話・来客応対、データ入力などを行います。
造園工事の現場で、安全、工程、品質などを管理するのが施工管理の仕事です。
CADオペレーターはエクステリアCADなどを使って図面を作成します。
どの職種も、請け負った造園工事を無事に完成させるために欠かせません。