転職先に「いつから働けますか?」と聞かれたら?
造園業を含め、ほとんどの業種において転職活動をする際は、在職中に動く人と離職後に転職活動を始める人に分かれるでしょう。
離職後の転職活動の方が自由に動けるメリットはありますが、いつ仕事が見つかるかわからない焦りや経済的不安などもあるため、在職中に転職活動をする人は少なくありません。
在職中の転職活動は、安定した仕事や収入がある安心感などメリットは多いですが、大きなデメリットは、退職時期や入社時期の交渉に関する悩みです。転職活動中には面接中に入社する時期を質問されることがよくあります。
在職中に「今すぐ勤務できます」はNG
在職中の人が従事している仕事を放り出して、今すぐ転職して働くのは現実的に無理でしょう。
「今すぐ勤務できます」と答えることで、転職先の企業は転職者に期待するでしょう。ですが、もし入社時期が延期になった場合は転職先の企業から計画性や誠実性を疑われ、印象を悪くするだけでなく、入社日が企業の想定外だった場合は内定取り消しの可能性も否めません。
「いつから働けますか?」への返答の際に考えるべきこと
造園業への転職において入社可能日を答える際は、現職の規定、現職の引き継ぎにかかる期間、現在の工期を考えるべきです。
企業によっては、就業規則の中に退職前のいつまでに退職意思を伝えるよう規定されているので、現職の規定を確認しましょう。
また、在職中で携わっている仕事の工期や引き継ぎを考慮しなければなりませんが、一般的に引き継ぎにかかる期間は1ヶ月程と認識されています。
中途採用募集する企業の多くが、急募の場合は1ヶ月後からの入社、通常募集であれば2ヶ月後あたりの入社を想定していることから、転職希望者は逆算して退職日を決めることがポイントです。
一般的には入社までにどのくらい待ってもらえるのか
在職中の転職希望者がすぐに転職先の企業に入社するのは難しいとはいえ、転職先の企業はいつまでも待ってくれるわけではありません。
長くても大体2ヶ月まで
中途採用する企業は転職希望者が在職中であることを承知の上、様々な事情を考慮して入社までの期間を長く設けていますが、一般的には長くても大体2ヶ月までです。
転職の入社時期が3ヶ月後になってくると、企業がどんなに待ってでも採用したいというような能力の高い人などを除いては、内定を貰うこと自体が難しくなるでしょう。
他に同じような条件の応募者がいた場合、即戦力を求める企業は早い時期に着任できる人を選ぶことが想定されます。また、入社日までに長く期間が空く場合、入社の本気度も疑われてしまう可能性があるので注意が必要です。
現職で携わっている工期が伸びた場合は?
造園業に関しては、悪天候が続いたり、資材が不足したりして、造園工事の工期が伸びてしまうことも有り得ます。もしも工期が伸びてしまうことで、転職先と合意した入社予定日に着任できそうにない場合、まずは現職の上司に相談しましょう。
現職の職場で解決できなかった場合、転職先の企業に具体的に理由を述べて納得してもらった上で、入社時期を調整しなければなりません。
すぐに働ける状態ではあるが他の造園業とも比較したい
転職活動において1社ずつ採用試験を受けるのは非効率であり、実際には多くの人が複数の企業に同時期に応募して転職活動を進めています。
1社から内定を貰え、すぐに働ける状態であっても、第1希望の企業の結果待ちであったり、他の造園業と比較したりしたい場合も出てくるでしょう。
他の転職活動の状況をしっかりと前向きに伝える
内定を貰えた企業に対し、他の転職活動の状況を伝えても不利にはなりません。どの企業においても、採用担当者は転職活動者が同時期に複数企業へ応募していることは想定済みです。ただし、伝える際には表現に注意し、失礼のないようにしましょう。
嘘をつくのはNG
基本的に面接においてはどんな質問に対しても、嘘の答えを返すのは良くありません。例えば、内定を貰っていない企業から内定を貰っていると答えたり、他の造園企業の選考に応募しているにも関わらず、1社しか受けていないと答えたりすると、どこかでほころびが出るでしょう。
嘘が明るみに出なかったとしても、採用担当者に疑心を抱かせてしまいます。嘘は自分の評価を落としてしまいかねないので、面接における質問には正直に答えましょう。
まとめ
転職活動において、応募先の企業による「いつから働ける?」の質問は想定の範囲内です。
中途採用募集中の企業は、「いつから働ける?」の質問で入社可能時期の確認だけでなく、転職希望者の志望度も見ています。入社可能時期が企業の想定している時期より先であっても採用されにくいですし、志望度も高くないと判断されがちです。
一般的な入社までの期間は2ヶ月であることから、転職希望者は引き継ぎ期間などを考慮し、2ヶ月以内で入社時期を交渉するのが理想的でしょう。
また、転職活動や退職にあたって、転職希望者は在職中の職場や同僚に迷惑をかけないよう最大限配慮し、最後の勤務日までしっかり仕事をしましょう。