造園業の転職で提出する職務経歴書と工事経歴書、何が違うの?

職務経歴書と工事経歴書の違いとは?

一般的に、転職の際の応募書類は、履歴書と職務経歴書です。履歴書と職務経歴書は、造園業で転職する場合も必要ですが、加えて工事経歴書の提出を求められることも珍しくありません。

転職の際に求められる工事経歴書とは?
転職の際の応募書類として提出する工事経歴書は、担当した工事名、工期や工法、規模、請負金額、自分が担当した業務内容などを詳細に記載する書類です。

尚、建設業許可の申請時に必要な書類にも工事経歴書がありますが、建設業許可申請用の工事経歴書と転職時の工事経歴書とは異なることを知っておきましょう。

職務経歴書と工事経歴書の違い
職務経歴書は、自己PRや保有資格を書く他、初めて就職した時から現在に至るまで、勤めた企業、担当した業務、培ってきた経験やスキルなどをアピールするための書類です。

工事経歴書は、今まで携わった工事についての事実を詳細に記載することで、読み手に工事のイメージを鮮明に抱かせ、施工管理技士としてのスキルをよりダイレクトに伝えられます。

転職で重視されているのは?

造園業での転職で提出する履歴書、職務経歴書、工事経歴書の中で、企業が一番重視するのは工事経歴書です。

造園業での転職で工事経歴書が重視される理由
企業が中途採用者を募集する目的の一つは、即戦力を確保することです。転職希望者も、中途採用ではスキルが重視されることをわかっているため、職務経歴書に力を入れるでしょう。

造園業や建設業の企業の場合は、工事経歴書によって、転職希望者が即戦力になるか否かを判断しています。採用担当者をはじめ、わかる人が工事経歴書を見れば、転職希望者の施工管理技士としての実力は簡単に把握できます。

工事経歴書だけでは把握しきれない点などを面接時に質問されることになります。職務経歴書でも自己PRは書きますが、造園業や建設業では、職務経歴書での自己PRよりも、工事経歴書の内容を重視していることを転職希望者は肝に銘じておきましょう。

年収をも左右する工事経歴書
転職希望者の中には、たかが工事経歴書と思う人もいるかもしれませんが、工事経歴書の書き方によっては年収が変わる可能性もあります。

工事経歴書の書き方を知った上で、上手くまとめられた工事経歴書は読み手に与える印象が良くなるでしょう。逆に、職務経歴書と工事経歴書を混同してしまったり、工事経歴書で上手く工事経歴やスキルを読み手に伝えられなかったりする場合、希望より低い年収の企業にしか転職できないかもしれません。

工事経歴書の書き方によっては、転職に失敗してしまう可能性もあるので、工事経歴書はしっかり書きましょう。

職務経歴書・工事経歴書の書き方

職務経歴書や工事経歴書の書き方はポイントを押さえて書くと、伝えたい情報だけを盛り込めますし、読み手に伝わりやすいです。

職務経歴書と工事経歴書は、簡潔に書き、読み手への伝わりやすさ、読みやすさを意識して書きましょう。

職務経歴書の書き方
職務経歴書では、前職の職務要約、職務経歴、活かせる知識やスキル、資格や免許、自己PRなどを盛り込みます。志望動機は、必ず書かなければならない項目ではありませんが、自分をアピールする手段にできるので、書いておくと良いでしょう。

職務経歴書の書き方に決まりはないので、応募する企業や職種などに応じて書き方を工夫することで、読み手に良い印象を与えることができます。

工事経歴書の書き方
工事名、工期、発注元、発注先、請負金額、工法、規模、担当した業務内容など、工事経歴書に盛り込むべき情報は、表形式にするとすっきりまとめられます。

工期は、職務経歴書など他の書類に記載した工期と同じになっていることを確認しましょう。受注金額や規模は、具体的な数字を記載するのが望ましいです。数字があることで、採用担当者は転職希望者の実力を把握しやすくなります。

また、建設業や造園業の工事では重層下請け構造が有名です。そこで、立場によって役割は異なるので、発注元や発注先も記載しておきましょう。

テンプレートのダウンロードも可能
職務経歴書や工事経歴書の書き方は、インターネットで検索すればたくさん情報を得ることができるでしょう。また、転職サイトなどでは、職務経歴書や工事経歴書のテンプレートをダウンロードできる場合もあるので、書類の作成方法に悩んでいる人は、テンプレートをダウンロードして使用すると良いでしょう。

まとめ
造園業の転職で提出する職務経歴書と工事経歴書には異なる役割があります。造園業では、転職の際に工事経歴書の方が重視されるので、転職希望者は職務経歴書と工事経歴書を混同することなく、盛り込むべきポイントを押さえて工事経歴書を作りましょう。

造園業において、職務経歴書は工事経歴書より重要度は低いとはいえ、もちろん、職務経歴書も手を抜くべきではありません。万全の準備をして転職活動に臨むことで、納得のいく職場に転職できる可能性は高まるでしょう。