高所作業中の感電事故を防ぐためにできることとは

造園工事中に感電事故が起きる理由

造園工事に従事する労働者には、危険が伴う場合もあります。

建設工事や造園工事で一番多い事故の原因は、高所からの転落です。しかし、高所で作業する作業員は、転落の他、感電事故にも気を付けなければなりません。

作業中の感電事故は、割合としては多くありませんが、命に関わる大事故になる可能性が高いです。労働者は他人事と思わず、感電事故の危険性を認識しておく必要があるでしょう。

高所での作業中に電線に接触
造園工事では、電線が架かっている高所での作業もあります。高所にある樹木の剪定や伐採をする際、高所作業車や作業員が高圧電線に近づきすぎたり、触れてしまったりすることで感電事故が起こります。

感電事故は、最悪の場合、命を落としてしまう危険性があるので侮れません。また、感電事故によって、停電を引き起こしたり、電車を停めてしまったりするなど社会的に大きな影響を及ぼすこともあります。

企業が必要な準備を怠っている
電線のある高所での作業を予定している造園企業は、感電を避けるため、事前に電力会社に連絡し、絶縁用防護管や防護ネットなどの設置を要請しなければなりません。

感電防止のために必要な準備をしていなかったり、準備について無知であったりする企業は、労働者を感電事故の危険に晒しているといえるでしょう。

企業の安全管理の怠慢
造園企業の中には、感電事故に対する危険性を認識していない場合があります。

安全マニュアルが作成されていなかったり、労働者に感電防止措置の教育をしていなかったりする企業は、労働者も感電事故についての知識が乏しく、感電事故を起こす可能性が高いでしょう。

感電事故を防ぐためにできることは?

造園企業は、対策を立てたり、労働者にしっかり教育を施したりすることで、感電事故の防止につなげられます。

事故が起きてしまえば大惨事になりかねないので、造園企業は、しっかりと感電事故防止対策や安全教育について考えるべきでしょう。

安全衛生教育の実施
企業が行うべき安全衛生教育とは、事故を防止するために労働者が仕事をする上で身に着けておくべき安全衛生の知識を労働者に与えることです。

安全衛生教育の実施は、労働安全衛生法でも定められており、企業は費用を負担し、所定労働時間内に労働者に教育を施さなければなりません。

造園企業は、電線の近くで剪定や伐採などの作業を行う労働者に対し、感電の危険性や防止策についての教育の実施が求められます。

作業手順をマニュアル化して労働者に周知徹底させる
電線の近くで作業を行う際、造園企業は、工事日から余裕を持って電力会社や鉄道会社に協力を要請したり、監視責任者を配置したりするなど、作業までに準備すべきことがたくさんあります。

造園企業は、高所で作業をするにあたっての注意点と共に、一連の作業手順をマニュアル化しておき、労働者に周知徹底させましょう。

また、企業は、労働者の中から安全衛生に関して深い知識を持つ者を養成し、養成者に安全衛生教育や現場の巡視などを行わせることで、安全衛生管理を徹底するように努めなければなりません。

高所での作業前に危険予知活動をする
工事現場では、作業前に危険予知活動が行われます。高所での作業前にも危険予知活動は欠かせません。

危険予知活動はKY活動とも呼ばれ、労働者は現場に存在する危険性を認知し、回避する対策を理解することで事故の防止につながります。

各労働者が危険への意識を高め、責任を持って現場の作業に取り組めるようになるでしょう。

感電事故が起きた時にできること

高所での作業で安全を心掛けていたとしても、感電事故が起きてしまう可能性はゼロではありません。特に、現場での労働者は、感電事故が起きてしまった場合の対応方法も知っておくべきでしょう。

事故の発生直後
感電事故が発生した場合、すぐに周囲の人に感電事故を知らせます。また、労働者は、事故現場から離れた安全な場所に移動し、消防や警察、電力会社などに連絡しましょう。

事故現場から離れる際、労働者は車両や機械に触れてはいけません。

また、電線に接触したり、近い場所にあったりするクレーンは、被害拡大防止のため、電線から遠ざける必要があります。クレーンを遠ざけた後、運転者は、感電を防ぐためにも、車体に触れたまま地面に降りないように注意しましょう。

負傷者がいる場合
感電事故が起きた時、負傷者の出る可能性があります。負傷者が出た場合、周囲の人はすぐに救急車を呼ぶとともに、負傷者を安全な場所に移して応急処置を施さなければなりません。

感電は、神経や心臓にも影響を及ぼすことがあります。感電した負傷者が意識を失っている場合、周囲にいる人は心臓マッサージや人工呼吸を開始してください。

電線が切れた場合
樹木が倒れたり、作業中に重機が倒れたりして、電線が切れることもあります。電線が切れている場合、速やかに電力会社に連絡しなければなりません。

切れた電線でも電気が流れている可能性があり、感電の恐れがあるので危険です。切れた電線には近寄らないようにしましょう。

まとめ
造園業も、感電事故は他人事ではありません。造園企業は、感電事故の危険性を認識し、労働者と感電事故を防ぐ対策や事故が起きてしまった時の応対方法などを共有しておくべきです。

知識だけでは不十分で、労働者がいざという時にすぐに動けるように、企業は日頃から救命訓練を行っておくと良いでしょう。