植物や緑を使って空間装飾をする仕事がしたい!会社の選び方は?

緑で空間をデザインするのは「会場装飾」や「空間装飾」

植物によって室内の印象が変わったと感じたことのある人は少なくないでしょう。植物は、冠婚葬祭やイベント、ホテルや商業施設、寺社仏閣など様々なシチュエーション、建造物においても装飾や演出に欠かせません。

例えば、結婚式会場では、ゲストテーブルや高砂など様々な箇所で新郎新婦の要望に合う装飾が施されています。また、高級感を求めるレストランでは、高級感を醸し出す空間装飾が食事をより楽しませてくれるでしょう。

植物を用いた会場装飾や空間装飾には、センスもさることながら、植物や装飾に関する技術や知識も必要です。

植物は手を加えない状態でも美しく、見る人の目を楽しませてくれます。さらに、人間が手を加えることで、植物をより美しく魅せられます。また、植物はシチュエーションやコンセプトに合わせた世界観の表現を可能にするでしょう。

植物の持つ可能性は無限にあるため、植物の用いられ方によって空間の雰囲気は大きく変わり、装飾された空間にいる人々の心理や感情にも大きな影響を与えます。

会場装飾や空間装飾を手掛ける人は、依頼者の要望やイベントの目的などをよく理解し、提案やデザインを出し、制作に取り掛かります。

装飾事業をやっている会社に入ろう

植物を用いた会場装飾や空間装飾に携わりたい人は、装飾事業を手掛けている造園関連の会社、園芸店、花屋などに就職しましょう。

植物の装飾事業を手掛ける会社に入社することで、経験を積み、知識や技術を確実に身に着けられます。社内でキャリアアップするのも良いですし、望むならフリーランスとして独立も可能でしょう。

緑による会場装飾や空間装飾を仕事にするために必要な学歴や資格はありません。しかし、学生の時点で進路として園芸や農業などを学べる高校や専門学校、大学に進学して植物について学んだ後、専攻を活かせる会社に就職する人が多いのが実情です。

進学が難しい人は、花屋でアルバイトをしながら技術や知識を身に着ける方法もあります。

装飾事業であると有利な資格は?

植物を用いた装飾事業に従事するにあたって、資格は必要ないものの、あれば有利になる資格は存在します。

園芸装飾技能士とフラワー装飾技能士の資格を取得しておくと、植物や植物の装飾に関する専門知識や技術を持っている証明になり、仕事をする上で役に立つでしょう。

園芸装飾技能士
職業能力開発促進法に基づいて実施される技能検定制度の一つに園芸装飾技能士があります。

園芸装飾技能士を取得した人は、観賞用植物を用いた装飾、維持管理などの技能や知識を習得していることからも、植物を使う室内装飾のプロフェッショナルと言えるでしょう。

園芸装飾技能士は1級から3級があり、各級で学科試験と実技試験が課されます。2級と最上級である1級の受検には、実務経験が必要です。実務経験は、原則として2級は2年以上、1級は7年以上と規定されているため、受検希望者は生花店などで働きながら経験を積まなければなりません。

フラワー装飾技能士
フラワー装飾技能士も技能検定制度の一種で、合格することで技能士を名乗れるようになります。

フラワー装飾技能士の資格は、花や植物を用いた装飾に関する技能や知識を有しているアピールに使え、花材業界への就職に有利になります。そのため、花や植物の装飾に関わる仕事に携わる人なら取得しておきたい資格です。

フラワー装飾技能士は、装飾の技能だけでなく、植物の維持管理、衛生面など幅広い知識が求められます。

フラワー装飾技能士も1級から3級があり、1級が最も難易度が高く、取得するだけの価値はあるでしょう。

各級で学科試験と実技試験が行われ、2級と1級は受検資格を得るために規定された実務経験年数を満たさなければなりません。実務経験は、2級で2年以上、1級で7年以上が必要ですが、他の級の取得状況によっても異なるので確認が必要です。

まとめ

植物を使った会場装飾や空間装飾は、現在も商業施設やホテル、結婚式会場など多くの現場で求められています。世間でナチュラル志向へ関心が高まっているのに伴い、今後も需要が見込まれる分野だと言えるでしょう。

今後は、個人邸宅におけるベランダやエクステリア、インテリアなどの依頼が増えるかもしれません。

植物を使った会場装飾や空間装飾を仕事にしたい人は、植物の装飾事業を手掛ける会社への就職を目指しましょう。

植物の装飾事業に携わるにあたって、園芸装飾技能士やフラワー装飾技能士など就職に有利な資格もあります。上級の受検には実務経験が必要なため、まずは生花店や造園会社、園芸店などで経験を積まなければなりません。

また、案件によっては、色々な人と関わりながら仕事をする場面もあるため、コミュニケーション能力も求められます。様々なスキルを求められる仕事ですが、やりがいは大きいです。

植物を使った会場装飾や空間装飾に興味がある人は、装飾事業を手掛ける会社で経験を積み、技術や知識をより多く身に着けられるよう努力すると良いでしょう。

技術や知識を身に着けた人は、将来的に会社で働くだけでなく、フリーランスとして働いたり、起業したりするなど多様な選択肢からキャリアを選べるようになります。