これも造園業のお仕事?庭造りや外構工事だけではない造園業のお仕事とは

造園業のイメージ

造園業と聞いてイメージする仕事といえば、剪定や庭造りが多いかもしれません。

しかし、日本庭園のある個人邸宅は珍しくなったといっても過言ではなく、たくさんの人が造園業のイメージとして抱く仕事は減少傾向にあります。

洋風住宅に住んでいる人の中には、造園企業に洋風ガーデンやエクステリアを依頼したことのある人もいるでしょう。造園業者のできる作業には、既存の庭のメンテナンス、庭造り、外構・エクステリア工事、防草工事などがあります。

また、特に造園業で多くなっている仕事が公共事業です。造園業について知らない人は、造園業が工事を手掛けることに驚くかもしれませんが、広場工事や園路工事、公園設備工事などをしているのは、建設業許可を得た造園企業の職人です。

例えば、公園設備工事において、造園業は植物に関わるだけでなく、噴水や遊戯施設など建設工事にも携わります。

また、造園業は、屋上等緑化工事や緑地育成工事などにも携わり、環境保全に貢献しています。

造園企業の手掛ける仕事には、一般的にあまり知られていない仕事も多くあり、造園企業の仕事を知れば知るほど、業務の幅広さに驚かされるでしょう。

太陽光発電事業

造園業を営む企業の中には、太陽光発電事業に参入している企業もあります。

元々、造園企業は自然や環境と密接な関係のある業種であり、利益の追求というよりも、環境保全への意識の高さが太陽光発電事業につながっているケースも少なくありません。

もちろん、太陽光発電事業はビジネスの一つであるため、造園企業は自然を利用する新たなビジネスチャンスとして太陽光発電事業に参入し、企業にとって欠かせない利益源になっているケースもあります。

日本でも導入が進んでいる太陽光発電とは、太陽の光エネルギーを利用して直接電気を作る方法で、発電時に二酸化炭素を排出しないことから、環境に優しい再生可能エネルギーとして注目されています。

社会的に環境保全への意識が高まっている現在、太陽光発電事業をはじめとした再生可能エネルギーの利用を積極的に推進している企業に対する世間的なイメージは良く、造園企業による太陽光発電事業は企業価値の向上に役立つでしょう。

テーマパークの植栽管理やデザイン

植物は、空間の印象を大きく左右する要素の一つです。

テーマパークは、アトラクションや華々しい装飾、イベントなど訪れる人に楽しい時間を提供しますが、植物もテーマパークの世界観を演出し、人々が楽しい時間を過ごせるために貢献してくれています。

造園企業は、テーマパークのコンセプトや世界観を取り入れたデザインを設計したり、施工したりします。

植物は一度植えたら、綺麗かつ健康な状態で維持するためにメンテナンスが欠かせません。

特に、テーマパークは年中開業しているので、季節毎に異なる植物で人々を迎えたり、植物にシーズンイベントを反映させてイベントの雰囲気を盛り上げたりするために、造園業の技術が大いに発揮されるでしょう。

テーマパークにある植物の中には、特定の地域や時期しか育てられない種類もありますが、造園企業の努力によって植物の弱点が克服され、年中楽しめるようになっています。

造園業は、テーマパークの植栽管理をしたり、デザインを手掛けたりして、訪れる人々に夢や感動を与える仕事をしています。

イルミネーション事業をやっている会社も!

近年、イルミネーションが流行し、個人宅だけでなく、大型の公園や遊園地、商業施設などの植栽に電飾が施されている場面を目にする機会が増えました。

イルミネーションは、街を明るくし、周辺の店舗や行き交う人々の気持ちに良い影響を与えてくれるでしょう。

イルミネーションといえば電飾なので、電気工事業が手掛ける仕事だと思われがちですが、実は造園業にもイルミネーション事業を手掛ける会社があり、季節感を反映したり、毎年異なるトレンドを取り入れたりしてイルミネーションを企画設計し、施工します。

植物への影響を考慮してイルミネーションを設計したり、竹を使った和のイルミネーションを研究したり、造園業ならではのイルミネーション事業を展開している企業もあります。

イルミネーション事業は、イルミネーションを施すだけでなく、撤去も仕事に含まれます。高所作業には危険も伴いますが、造園業だからこそ安全に配慮しつつ、迅速に作業できるでしょう。

まとめ

元々、造園業の仕事は庭造りや外構工事、公共事業など幅広いですが、企業によっては太陽光発電事業やイルミネーション事業など、造園業のイメージからは考えつかないような仕事を手掛けている場合があります。

意外に思う人もいるかもしれませんが、どの事業も造園業とまったく共通点がないわけではなく、自然を利用したり、環境に配慮したりする点では造園業と通じる部分があります。

庭造りや外構工事以外の新たな造園業の仕事の存在を知って、より一層造園業に興味や関心を持った人は、新しい事業を展開している造園企業を志望してみると良いでしょう。