「自然と関わる仕事がしたい」「創造的な仕事をしてみたい」など、さまざまな理由で造園業への転職を考えている方がいますが、造園業への転職では年齢や経験の有無が影響するのでしょうか。
今回は、業界未経験・30代でも造園業への転職が可能なのか、職種別にご紹介します。
未経験・30代でも造園業で活躍できる?
30代でも、未経験で造園業に転職して活躍している人はたくさんいます。
たとえば八百屋や栄養士など、全くの異業種から転職して造園業に就いた方もおり、造園会社のホームページを見てみると、入社1年で現場の指揮をとったりスタッフの指導・調整をしたりする方を紹介している例もあります。
またさまざまな求人サイトで造園業の求人を検索してみると、「業界未経験可」「職種未経験可」と記載している会社が多いことがわかるでしょう。
これらの会社では、未経験でもしっかりとした知識や技術を身につけられるよう、教育環境が充実していたり、研修制度が充実したりしているのが特徴です。
厚生労働省「職業情報提供サイト(日本版O-NET)」によれば、造園業に携わる人の平均年齢は45.6歳とやや高めです。
また高齢化がすすむ造園業では近年、人手不足も問題になっています。
そういった中で、30代はまだまだ若手の部類に入るので、異業種からの転職も歓迎されるでしょう。
厚生労働省「職業情報提供サイト(日本版O-NET)」造園工
https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/222
造園業は、経験を積むことが最優先とされる業界です。
中には、「造園の愉しみは10年働いてやっとわかる」と伝える企業もあるほど。
これから経験をたくさん積んでいくことができる30代は、経験を問わず求められている人材と言えます。
30代で未経験転職が可能な職種例
一言で「造園業」といっても、実はさまざまな職種が存在します。
その中から未経験の30代でも転職しやすい「営業職」「施工管理職」「設計・プランナー」の3つを紹介します。
それぞれの仕事内容について、詳しく見ていきましょう。
営業職
造園業の営業職は基本的に一般的な営業職と同じで、さまざまな営業活動を行い仕事を受注したり、顧客と打ち合わせをしたりするのが、主な仕事です。
具体的には顧客から要望を聞いてそれを設計者に伝え、作成された図面や見積もりをもとに再度打ち合わせをして、契約に結びつけていきます。
施工部門との調整や工事代金の回収などを行う場合もあるでしょう。
顧客と自社との調整役といったイメージに近いかもしれません。
営業職の仕事では、工事を受注するために造園業に関する知識も必要ですが、コミュニケーション能力、交渉力、プレゼンテーション能力などが求められます。
他業界からの転職であっても、前職で培ったこれらの能力を活かしてチャレンジしやすい職種でしょう。
施工管理職
造園工事の現場で、安全や品質、工程の管理をするのが施工管理職の仕事です。
具体的には、資材や使用する重機の手配をしたり、現場で作業する人たちに指示を出したりしています。
定められた金額の中で工事がすすめられるよう、人件費などの原価の管理も行っています。
安全に工事をすすめるために危険箇所がないか確認する安全管理や、施工計画の立案や工事の受発注のための発注書・請求書の作成といった事務作業も、施工管理職の仕事です。
工事が計画した通りに完成する様に、現場の全てに携わるのが施工管理職の仕事といるでしょう。
施工管理職の仕事では、工事を円滑にすすめるためのマネジメント能力が求められます。
現場の作業員をまとめたり、顧客とのやり取りしたりすることもあるので、リーダーシップやコミュニケーション能力もあると良いでしょう。
また施工管理職では、実際の工事に関する専門的な知識が必要だったり、大規模な工事を担当するためには専門資格が必要だったりするため、ほかの職種よりも比較的、経験者が優遇されやすい職種です。
未経験からチャレンジするなら、研修期間や先輩社員のサポートをする中で、造園工事に関する知識を身につけたり、経験を積んで資格取得にチャレンジしたりしていくと良いでしょう。
設計・プランナー
造園業の設計・プランナーの仕事は、営業が聞き出した顧客の要望をもとに、実際の計画をまとめて提案を作ることです。
デザイン力はもちろん、植物や石材、ブロック、アルミ製品といった造園工事で使われるさまざまな種類の材料の知識も必要とされます。
実現可能な計画を立てるためには、工事に関する知識も大切です。
さまざまなことに考慮しながら計画をまとめ、それを図面にします。最近ではエクステリアCADを使って3Dの図面を作成することもあるでしょう。
またデザインするだけではなく材料の数量を拾い出す積算や、見積もりの作成も行います。
造園の設計・プランナーの仕事ではパソコンを使うことが多いので、エクセルなどの基本的なパソコン操作ができると良いでしょう。
エクステリアCADの操作方法は、eラーニングで働きながら学ぶこともできるので、未経験でも安心して働けます。
公園の指定管理の事例2選
30代でも活躍できる造園業の仕事は「みどり求人ナビ」で探すことができます。
未経験可な求人を探すときには、特徴の「業界未経験者歓迎」「職種未経験者歓迎」にチェックを入れると良いでしょう。
まとめ
50代、60代でも活躍している人がたくさんいる造園業では、30代の転職でも長く働くことができる若手として歓迎されます。
営業職や施工管理職など、前職の経験や能力を活かせる仕事もたくさんあるでしょう。
未経験でも安心して働けるよう、研修や教育制度を充実させている会社も多いので、興味がある人はぜひチャレンジしてみてください。