建築・建設・土木の違いとは?それぞれの業種の仕事内容も紹介!

「工事」にはさまざまな種類がありますが、その中でもよく耳にするのが建設工事、建築工事、土木工事の3つではないでしょうか。

この3つは混在して使われていることがあり、意味や違いがわからず困惑してしまうこともあるでしょう。

こういった業界で働きたいと考えたとき、この3つの言葉の違いを理解していないと、自分がやりたいこととは別の仕事をしているところで働くことになってしまう可能性があります。

建築、建設、土木の違いや仕事内容を知って、ご自身が望む仕事に就けるよう役立てていきましょう。

建築・建設・土木とは?違いや仕事内容も含めて紹介

建築、建設、土木の3つの言葉は、それぞれ明確に意味が異なります。

それに伴って仕事内容も異なるため、ここでしっかりと確認しておきましょう。

建築工事とは
建築工事とは、建築物を建てるための工事のことです。

建築物の構造や用途などについて定めた建築基準法では、建築物とは「土地に定着する工作物のうち、屋根及び柱若しくは壁を有するもの」と定めています。

また建築に際してより厳しい制限がかけられる「特殊建築物」として、学校、病院、百貨店、共同住宅などを挙げています。

なお「建築」という行為については、「建築物を新築し、増築し、改築し、又は移転することを言う」と定義づけています。

出典:e-GOV 法令検索 建築基準法 第二条第一項・第二項・第十三項
https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000201

つまり建築工事とは、住宅、学校、商業施設、ビルなど、私たちが暮らす場である、さまざまな種類の建築物を新しくつくったり、建て替えたり、既存の建物につなげて建物を増やしたりする工事のことを指します。

建築物をつくるためには、構造やデザインを考えて、工事の計画や土地の調査、建築物の設計をする建築士、工事のスケジュール管理や品質、安全、コスト管理をする現場管理者など、多くの人が関わっています。

内装のデザインを考えるインテリアデザイナーや、図面の作成を行うCADオペレーターも、建築業で活躍する職種です。

実際に作業をして建築物をつくる職人にも、建物の構造や造作を組み上げる大工、屋根を葺く建築板金、窓や扉の取り付けを専門的に行うサッシ取り付けなど、それぞれの分野に特化した人たちが協力しあって1つの建物を作り上げています。

また会社によって建築する建物の規模や種類はさまざまです。

住居用建物の建築を専門的に行う会社もあれば、大規模なオフィスビルや商業施設を中心に建築する会社もあります。

建設工事とは
建築工事は簡単に言うと住宅やビルなどの建築物をつくる工事を意味していますが、建設工事はそれに加えて、道路、橋、トンネル、ダムなどの構造物をつくったり補修したりする工事も含まれています。

建設工事請負契約の適正化や、建設業を営む会社の資質向上などを目的に定められた建設業法では、建設工事とは「土木一式工事、建築一式工事、大工工事、電気工事などの、土木建築に関する工事である」と定義しています。

出典:e-GOV 法令検索 建設業法第二条第一項・別表第一
https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000100#Mp-Ch_1
https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000100#Mpat_1

つまり前述した建築工事も、あとで詳しく解説する土木工事も、建設工事の一部です。

建設工事にはこのほかにも、鉄筋工事、屋根工事、舗装工事、造園工事、水道施設工事など、建物や構造物をつくるための、さまざまな工事が含まれています。

建設工事の仕事もまた、さまざまな職種の人々に支えられています。

設計図を作成する設計者、現場の安全、品質、原価、工程を管理する現場管理者、工事を受注する営業など、仕事内容はさまざまです。

土木工事とは
建築工事が建物をつくる工事であるのに対して、土木工事は道路、橋、鉄道、上下水道などをつくる工事、河川、堤防、港湾といった水系に関わる工事を指します。

私たちが生活する上で必要な構造物をつくったり、土地や地盤を整備したりするのが土木工事なのです。

土木工事の仕事は大きく分けて、土工業務と機械土工業務の2つがあります。

土工業務は、建築工事でつくられる建築物の土台や地盤、道路などを整備する工事のことです。

全てを人力で行うわけではありませんが、場所や工事の規模によってはシャベルやツルハシなどを用いて、手作業で行うこともあります。

機械土工業務は、狭く深い場所の掘削、岩盤やコンクリートの粉砕など、人力では困難な業務を機械化した仕事です。

さまざまな専用の機械を用いて、資材を運搬したり、地面の採掘、埋め戻し、盛り土、道路や地面の整地を行ったりします。

手作業に比べて精度が高いことや、大規模な工事に向いている点が特徴です。

建築・建設・土木業に就くには?

建設業界に興味をもつと、実際に働いてみたいと考えることもあるでしょう。

ですが未経験で建設業に就く際、どんな知識やスキルが必要なのか、わからなくて不安に感じてしまうことがあるかもしれません。

そんなときには実際の求人情報をチェックして、仕事内容や求められる技術を確認してみると良いでしょう。

また自分がもっている資格やスキルを活かして働くことができるのかチェックしたいときには、「みどり求人ナビ」の就転職サービスを利用するのもおすすめです。

経験の有無や希望する条件などを入力していけば、あなたにぴったりな求人情報を見つけることができます。

興味がある方はぜひ一度チェックしてみてください。

みどり求人ナビ

まとめ

建築工事は住宅、ビルなどさまざまな種類の建物をつくる工事、土木工事は道路、橋、鉄道など私たちの生活を支える構造物をつくったり、土地を整地したりする工事のことを指します。

また建設工事は、建築工事や土木工事を含め、建築物や構造物をつくる工事全般を言います。

つくるものが違えば仕事内容も異なります。建築、建設、土木の違いを知って、就転職活動に役立てていきましょう。