建設業、造園業での経験をポートフォリオにしよう。ライバルに差をつけるポートフォリオは?

ポートフォリオとは?

特に学業で芸術に関わったり、クリエイティブ系な仕事に携わったりする人なら、誰もがポートフォリオという言葉を聞いたことがあるでしょう。

ポートフォリオは英単語で、意味は折りカバン、書類入れ、画帳、所有する有価証券の一覧など複数あります。日本でもポートフォリオという単語は浸透している方ですが、実はポートフォリオは色々な業種で使用されており、それぞれ意味が異なります。

ポートフォリオの単語を使う業種は大きく3つで、クリエイティブ系、教育系、金融系です。また、近年では3業種以外でもビジネスにおいて事業ポートフォリオや商品ポートフォリオなど新たな意味で使われています。

クリエイティブ系におけるポートフォリオ
クリエイティブ系におけるポートフォリオの意味は一般的に認知度が高いと言えるでしょう。創作した自分の作品をまとめた物がポートフォリオです。

クリエイティブ系では就職や転職の際に口頭でスキルや実績を説明するよりも、創作した作品を採用担当者に見せる方が早く、より伝わりやすいです。

Webデザイナーやグラフィックデザイナーをはじめ、クリエイティブ系職の転職活動においてポートフォリオの準備は必須だと考えておいて良いでしょう。

金融系におけるポートフォリオ
金融系で使われるポートフォリオとは金融商品一覧を指します。投資にはリスクが付き物ですが、投資家は分散投資してリスクを抑えています。分散投資をする際の組み合わせを金融系ではポートフォリオと呼んでいます。

教育系におけるポートフォリオ
教育系で使われるポートフォリオが意味するのは、生徒の成績だけでなく、日頃の活動の様子がわかる写真や動画、創作作品などをまとめたファイルです。生徒の評価方法を成績だけに求めず、総合的に評価する方法として教育現場に取り入れられています。

造園業でポートフォリオが有効活用できる理由

造園業にポートフォリオは無縁なように見えるかもしれません。しかし、造園業においても転職の際にポートフォリオが有効活用できます。

造園工事ではクリエイティブな部分がアピールポイントに
造園業と聞いて一般的に植木屋を思い浮かべる人は多いですが、多くの造園企業が造園工事を手掛けており、設計にはクリエイティブな思考が必要です。

造園工事には正解がなく、木や石などの配置も依頼者の要望を聞いた上で、設計者の裁量に任されます。設計者は、造園に関する知識ももちろん必要ですが、センスも要求されるので、クリエイティブな部分はアピールポイントになるでしょう。設計者の個性が作品に出るため、一つとして同じ庭はできません。

ポートフォリオ作成のコツ
様々な職種におけるポートフォリオの形式としてWeb公開と紙がありますが、建築のポートフォリオは紙形式で問題ありません。

応募先企業から用紙のサイズが指定されていない限り、写真や図面を大きく入れられるA3サイズを使用するのが良いでしょう。作品だけでなくレイアウトも見られるため、見開きページとのバランスを考慮してレイアウトを考えるなど見やすさにもこだわりましょう。

ポートフォリオは作品をまとめるだけでなく、相手が読みやすいように目次を入れたり、自分の職歴やスキルが端的に伝わる自己紹介なども入れたりすると採用担当者の印象に残りやすいです。

図面など創作した作品は、あるだけ詰めこむのではなく、企業のテイストに合いそうな作品や自分で自信のある作品を厳選し、作品名や意図を添えます。誤字や脱字には注意しましょう。

造園業におけるポートフォリオの◎な例
ポートフォリオの作り方は職種に関係なく共通する部分もありますが、職種によって変えた方が良い部分もあります。

造園業において企業がポートフォリオに何を求めているのか、よく考えましょう。そして、ポートフォリオを作る際には一番アピールしたいことを絞り、アピールポイントを伝えられる作品を選ぶことが大切です。

例えば、造園工事の設計に関して、細部までこだわった設計ができる点をアピールしたい人、コンセプトの着眼点やセンスに自信がある人、設計システムを使いこなせるスキルを伝えたい人などがいるでしょう。

それぞれのアピールポイントを伝えられる作品を選び、しっかりとコンセプトを説明できることが大事です。

具体的にアピールして採用を勝ち取ろう

造園業には色々な職種がありますが、施工管理や職人は職務経歴書で十分なことも多く、選考上でポートフォリオを求められ、ポートフォリオが評価の対象とされるのはエクステリアの設計やプランナー職です。

応募者が多くいる中で、採用担当者が一人一人の応募者のポートフォリオに目を通す時間は短いとはいえ、他の応募者との差別化を図るためにもポートフォリオは手を抜かずに丁寧に作りこみましょう。

何をしてきて何ができるのかをポートフォリオで具体的にアピールする他、作品以外でアピールしたいことがあればポートフォリオの最後に入れることも可能です。

また、ポートフォリオをより伝えやすくするためのコミュニケーション能力も採用を勝ち取るために欠かせない要素と言えるでしょう。