造園業でもフリーランスとして働くことは可能?フリーランスになるために知っておきたいこと

造園業でフリーランスとして働くために持っておきたい資格

エンジニア職やデザイナー職をはじめ、様々な職種でフリーランスとして活躍する人は多くいますが、造園業においてもフリーランスは存在します。

造園業ではいわゆる一人親方がフリーランスに該当するでしょう。どの職種でもフリーランスとして働くには資格や一定のスキル、実績などが重視されますが、造園業も例外ではありません。

造園業に関連する資格は多くありますが、中でもフリーランスとして働きたい人なら持っておくべき重要度の高い資格があります。造園施工管理技士と造園技能士の資格です。

造園施工管理技士
国家資格の造園施工管理技士を取得すると、造園工事の際に施工計画の作成、工程管理、品質管理、安全管理などに携われます。

造園施工管理技士は1級と2級がありますが、2級は工事現場に配置を義務付けられている主任技術者になることができ、難易度が上がる1級では主任技術者に加え、監理技術者も務められます。

造園技能士
造園技能士も国家資格の一つで、資格は技能が一定のレベルに達しているという公的証明になります。上級の1級、中級の2級、初級の3級があります。

造園技能士は住宅庭園の手入れ、オフィスビルや商業施設の緑化、公園整備をはじめとした公共事業など様々な仕事に携わるため、需要は高いです。造園技能士は造園業で働く上で必須資格ではありませんが、資格を取得している方が信頼を得やすいでしょう。

造園会社に所属しているときの給料とフリーランスでは差がある?

造園会社に所属している人がフリーランスとして働き始める理由の一つに収入の増加が見込めることが挙げられます。

造園会社で働く人の平均給料
給料バンクによると、造園業で会社に所属している場合の平均年収は283万円から373万円です。年齢と共に給料は増加するものの、全体としては低い傾向にあります。

造園業のフリーランスの給料について
フリーランスの給料は仕事を確保できるかどうかに左右されますが、一人親方できちんと仕事を確保できれば年収400万円以上も不可能ではありません。

得意先ができれば定期的に仕事が入るようになり、収入は安定するでしょう。

しかし、逆に言えば営業力が無く、仕事が取れなければ収入は不安定になります。

また、企業に所属していた際は社会保険や厚生年金に加入し、会社が保険料を半分負担してくれますが、フリーランスの一人親方は国民健康保険や国民年金を全額自分で支払わなければなりません。なお、建設業国民健康保険組合に加入するなど、少し保険料を安くする方法もあります。

造園業でフリーランスとして働くには

造園業で一人親方になるには、まず造園企業に勤務したり、職人など個人事業主の下で見習いとして働いたりしてスキルを磨かなければなりません。

一人で仕事を請けて顧客を満足させられる自信がついたら、フリーランスを考えましょう。

フリーランスになっていきなり仕事を得るのは大変なので、造園企業や個人事業主の下で働く間に人脈作りにも注力すると良いかもしれません。

人脈作りの他にも、個人の努力や工夫によって仕事を得る方法は幾つかあります。

個人から直接依頼してもらう
フリーランスになる前に関わった顧客やフリーランスの知人などに独立したことを伝えておくと、伝手で仕事が入ってくるかもしれません。

仕事が入らないことも大いに想定されるので、営業が大事です。一人親方のフリーランスはHPを作成したり、チラシを配ったりして個人からの依頼を増やす工夫をしましょう。

法人から直接依頼してもらう
法人から仕事を得る方法もありますが、企業は造園企業などに案件を依頼するケースが多く、現実的には法人から個人のフリーランスに直接依頼をする可能性は低いと言えます。そのため、造園業のフリーランスは個人への営業と同じように法人を相手に営業するのは非効率です。

ただ、法人から依頼される可能性は0ではなく、個人からの依頼を受ける中で、伝手などで法人の仕事を請け負える機会があるかもしれません。

建築会社の下請けとして依頼を受ける
建設会社などから仕事をもらって、工事の施工管理をフリーランスの一人親方が担当することは珍しくありません。

一人親方のフリーランスは、まず建設会社への営業が必要です。仕事を獲得して良い働きをすれば、単価交渉によって収入を上げることも可能でしょう。

ただ、建設業法の関係でフリーランスでは監理技術者をはじめとした正社員でないと携われない仕事はできません。

まとめ

造園業においても他業種と同様にフリーランスとしての働き方は浸透してきています。

フリーランスには仕事を選べる自由さ、煩わしい人間関係とは無縁である点などメリットも多くありますが、仕事を得られなかったり、収入が不安定になったりするなどリスクも少なくありません。

造園業でフリーランスになることは可能ですが、フリーランスになる前にしっかりと経験を積んでスキルを身に着け、有利になる資格を取得しておく他、仕事の取り方、フリーランスのデメリットやデメリットの克服法なども頭に入れておきましょう。