2級土木施工管理技士実地試験の合格率は低い?合格基準や難易度は?

2級土木施工管理技士第二次検定(実地試験)

土木施工管理技士は国家資格の一つで、建設業や造園業などで重宝されます。土木施工管理技士は2級と最上級の1級があり、どの級も学科試験と実地試験を受験し、両方の試験に合格しなければなりませんでした。

現在の2級土木施工管理技士試験について
令和3年度から施工管理技士の試験制度が変更され、現在では従来の学科試験が第一次検定、実地試験が第二次検定となり、第一次検定に合格すると技士補、第二次検定に合格すると施工管理技士を名乗れます。

試験制度の変更に伴って試験基準も変更されており、従来の実地試験にあたる第二次検定では、施工技術の中でも実務経験に基づく技術管理、指導監督に関する知識や能力が判定されます。

2級土木施工管理技士第二次検定の日程
2級土木施工管理技士第二次検定は第一次検定とは異なり、1年に1度しか受験のチャンスはありません。受検申込期間は7月の初旬から中旬、試験日は10月になっています。試験日から逆算して、計画的に勉強しましょう。

2級土木施工管理技士第二次検定の受検資格
2級土木施工管理技士第二次検定は、第一次検定と第二次検定の同時受検者の他、第一次検定の合格者で、学歴や学歴に応じて規定された実務経験年数を満たす者など細かい受検対象区分が設けられています。

受検資格を満たしているかどうかの確認や受検資格の詳細は、受検の手引きに記載されているので必ず確認しましょう。

2級土木施工管理技士第二次検定(実地試験)の合格基準とは?

2級土木施工管理技士の合格基準を知っておくと、過去問を解いた際などに自分の実力や合格までの距離を知ることができます。

試験内容について
2級土木施工管理技士学科試験はマークシート方式ですが、実地試験の回答方式は記述式でした。新試験制度においても回答方式は変わらず、第二次検定は記述式で行われます。

過去の実地試験では9問の問題が用意されており、5問は必須問題、残りは選択問題で構成され、施工経験記述の他、土工、コンクリート、品質管理、安全管理、工程管理などから出題されています。必要回答数は9問中7問です。

新試験制度に関しては、変更点があるかもしれないので最新情報を得るようにしましょう。

合格基準
従来の2級土木施工管理技士試験では、受験者数に関係なく各受験者の正解率で合否が決まっていました。実地試験の合格基準は正解率60%以上でした。

新試験制度において、試験の実施状況によって合格基準が変わる可能性もあるかもしれませんが、2級土木施工管理技士第二次検定の合格基準は60%となっています。過去問で60%以上の正解率であれば合格が期待できるでしょう。

2級土木施工管理技士実地試験で、合格の高い壁となるのが施工経験記述です。

2級土木施工管理技士実地試験の配点は公開されていませんが、2級土木施工管理技士実地試験の受験経験者の声を聞いたり、資格の専門学校などが施工経験記述の指導に力を入れていたりすることからも、施工経験記述の配点が高いことが予想できます。

施工経験記述のできが合否を左右すると言っても過言ではないので、しっかり対策しましょう。

合格率の推移をチェックしよう

2級土木施工管理技士実地試験の合格率は、毎年似たような数字で推移しています。2級土木施工管理技士実地試験の合格率に注目し、平成30年から3年間の推移を見ると、平成30年は35.0%、令和元年は39.7%、令和2年は42.2%です。

令和2年度に関しては、事前にしっかり勉強して試験に備えていた人ならば対応しやすいテーマが出題されたため、他の年度より合格率が少し高くなったと推測できます。

しかし、2級土木施工管理技士学科試験は60%から70%台の合格率が出ているのに対し、実地試験の合格率は高いとは言えず、2級土木施工管理技士実地試験が難しいことが覗えます。

2級土木施工管理技士実地試験の難易度は低い?高い?

合格基準や合格率を見ても、2級土木施工管理技士実地試験の難易度は高いと言わざるを得ません。マークシート方式の学科試験とは異なり、記述式の2級土木施工管理技士実地試験は暗記だけでは通用しないので、一夜漬けでの合格は不可能でしょう。

言葉を覚えていても、いざ記述するとなったら意外に上手く書けないものです。記述試験に慣れるためにも、事前に練習が必要だと言えるでしょう。

ただ、記述の練習を試みるのは良いものの、できているかどうかを自分で判断するのは難しいです。専門的な知識はもちろん必要ですが、構成や表現力、日本語力なども絡んできます。

自分で参考書を使って勉強はできますが、記述に関しては通信教育や資格の専門学校などを利用したり、職場の上司に頼んで添削してもらったりするのが合格への近道でしょう。

尚、経験記述は限られた数のテーマから出題されているため、どんなテーマが出題されても困らないように対策しておくと自信をもって試験に臨めるはずです。

新試験制度の第二次検定も、従来の実地試験同様に難易度は高いですが、きちんと対策することで合格できるので、しっかり勉強しましょう。