フラワー装飾技能士とは?難易度や合格率、就職先などを紹介!

フラワー装飾技能士とは

結婚式場やレストランなどで美しくアレンジされた花の装飾に目を奪われたことがある人は多いでしょう。華やかな花の装飾は、素人目でも技術やセンスの高さを感じられるはずです。

ハイセンスな花の装飾は、誰にでもできるわけではありません。フラワー装飾技能士の資格を取得している人だからこそ、人々を感動させたり、場を華やかにしてくれたりするフラワーアレンジメントが可能です。

フラワー装飾技能士とは、技能検定制度の一種であり、花の装飾に関する唯一の国家資格です。資格取得者は花の装飾に関するプロフェッショナルといえるでしょう。フラワー装飾技能士は、花の装飾技術だけでなく、維持管理方法や植物一般など幅広い知識も要求されます。

フラワー装飾技能士に必要な資格・試験は

フラワー装飾技能士になるためには、都道府県職業能力開発協会が実施する検定試験を受検し、合格しなければなりません。検定試験は、年に1回実技試験と学科試験が実施されます。2023年は申込期間が4月上旬~中旬、受検初日が3級学科は7月下旬、1,2級学科は9月下旬と予定されています。

フラワー装飾技能士の検定試験は、1級から3級まであり、それぞれの級で学科試験と実技試験があります。どちらかの試験に不合格だったとしても、合格した方は次回の受検時に免除されるので、受検者の負担は減るでしょう。

3級と2級に合格した人は都道府県知事名の合格証書、一番難易度の高い1級に合格した人は厚生労働大臣名の合格証書が交付されます。

特に、一番難しい1級は、花材関連業界やデザイン業界への就職や転職の際に自分の実力をアピールする材料として使えるでしょう。

受検資格
フラワー装飾技能士3級は学歴に関係なく、実務経験があれば受検できます。実務経験の必要年数は、特に設けられていません。

3級合格後に2級を受検する場合は実務経験は問われませんが、3級に合格していない人が2級を受検する場合、2年以上の実務経験が必要です。

1級は、3級合格後なら4年以上、2級合格後なら2年以上、いずれでもない場合は7年以上の実務経験が必要になります。

尚、2級からの受検は、学歴によって実技経験年数を短縮できる場合があるので、受検希望者は厚生労働省のサイトを見たり、都道府県職業能力開発協会に問い合わせたりして確認しましょう。

試験内容
学科試験は真偽を問う問題や多肢択一式問題で構成され、フラワー装飾一般、フラワー装飾作業法、材料、植物一般、安全衛生などから出題されます。

実技試験は、級によって内容は異なりますが、花束やブーケ、卓上装飾花などフラワー装飾技術を試される課題が出るので、受検者は普段の業務に加え、練習が必要でしょう。

合格率
フラワー装飾技能士の資格を取得できる検定試験の合格率は、級によって異なります。一番易しい3級は、約80%と高い合格率になっています。2級は約70%、1級は約50%とレベルが上がるほど合格率も低くなりますが、全体としては超難関ではない試験といえるでしょう。

難易度
フラワー装飾技能士の検定試験は、合格率だけに注目すると難易度は低そうに見えますが、学科試験よりも実技試験の難易度が高く、まとまった練習時間が求められます。

また、練習のための材料費も考慮しておかなければなりません。一度で合格するために効率的に勉強したい人は、スクールの利用を検討しても良いでしょう。

どういった職業や仕事ができる?

フラワー装飾技能士の資格取得者は、花屋や冠婚葬祭業、花の装飾を専門とする企業などで活躍しています。

フラワー装飾技能士の資格保有者は、資格を活かせる会社に就職してスキルや知識を磨くことで、社内でキャリアアップができるだけでなく、将来的には独立して自分の店を持ったり、フリーランスとして活躍したりすることも可能です。

フラワー装飾技能士の仕事は、就職先によって異なりますが、コサージュやブーケなど花を使用した装飾品の製作、冠婚葬祭会場の装飾、商業施設やホテルのディスプレイ製作など花の装飾に関わる仕事をこなせるでしょう。

また、店頭で顧客の要望を聞きながら生花を販売したり、贈り物用の花束を作ったりもします。特に、母の日をはじめ、花を贈る習慣のある季節のイベントなどでもフラワー装飾技能士が活躍できます。

接客が仕事内容に含まれる会社で働くフラワー装飾技能士は、花の知識や技術だけでなく、顧客の要望を聞けるコミュニケーション能力も求められるでしょう。

まとめ

フラワーアレンジメントの国家資格として有名なフラワー装飾技能士。誰もが冠婚葬祭やイベントなどで目にする華やかで美しい花の装飾は、フラワー装飾技能士の資格を持つプロの手によって製作された物です。

日常生活においても、卒業や退職、プロポーズなど様々なシーンにおいて、フラワー装飾技能士が作った花束で特別な時間を演出してもらったことのある人も少なくないでしょう。

国家資格のフラワー装飾技能士は、花業界での仕事を目指す人なら取得したい資格です。

花が好きな人はもちろん、手先が器用な人、デザインやコーディネートにおいて向上心を持って取り組める人などは特にフラワー装飾技能士に向いているといえるでしょう。