1級造園施工管理技士の合格基準とは?
1級造園施工管理技士は、学科試験と実地試験があり、両方の試験に合格しなければなりません。尚、令和3年度から新試験制度に変わり、学科試験は第一次検定、実地試験は第二次検定に名称が変わっています。
学科試験の合格基準
1級造園施工管理技士学科試験に関しては、60%以上の正解率が合格基準となっています。学科試験は土木工学等、施工管理法、法規から出題されます。回答はマークシート方式です。
実地試験の合格基準
1級造園施工管理技士実地試験も、学科試験と同様に60%以上の正解率が求められます。実地試験は記述式での回答となるため、学科試験よりも深い知識や理解が必要です。
新試験制度での合格基準
新試験制度では、試験内容をはじめ様々な変更点があり、合格基準も従来の試験とは異なる基準が設定されています。
国土交通省の発表によると、1級造園施工管理技士第一次検定(全体)の合格基準は60%、第一次検定の施工管理法(応用能力)で50%の正解率が求められています。暗記する内容が多いため、早めに勉強に取り組むと良いでしょう。
第二次検定の合格率は、従来の実地試験と同様に60%です。1級造園施工管理技士試験は、実務経験者しか受検できません。第二次検定では、実務経験の記述が求められるので、事前にしっかり練習しましょう。
1級造園施工管理技士の合格率は?
資格スクールなどでは、1級造園施工管理技士の合格率が発表されています。
1級造園施工管理技士試験に関して、平成12年頃は合格率がとても高く出ていました。当時の合格率の高さもあり、1級造園施工管理技士は、施工管理技士資格の中でも一番簡単な資格という位置づけでしたが、現在では施工管理技士資格の中でも最難関として知られています。
学科試験の合格率
1級造園施工管理技士学科試験の合格率を過去3年さかのぼると、令和2年は39.6%、令和元年は37.0%、平成30年は41.2%です。
さらに過去をさかのぼると、合格率が低い時は20%台の時もあり、マークシート方式の試験とはいえ、簡単ではないことがわかるでしょう。ちなみに、合格率の高い平成12年は、1級造園施工管理技士学科試験の合格率が67.6%でした。
実地試験の合格率
1級造園施工管理技士実地試験に関して、合格率が高かった平成12年の結果は87.3%となっていますが、最近の合格率の推移を見ると、あり得ない数字と言っても過言ではありません。
1級造園施工管理技士実地試験に関して、過去3年の合格率の推移を見ると、令和2年は41.0%、令和元年は39.6%、平成30年は35.9%です。他の年度を見ても、合格率は20%から30%台が目立ち、施工管理技士資格の中で最難関と言われる理由を納得できるでしょう。
尚、学科試験より、実地試験の方が難しいイメージを持つかもしれませんが、実地試験の合格率の方が高い年もあります。
1級造園施工管理技士の難易度は高め?低め?
合格率から見ると、1級造園施工管理技士の難易度は高めと言えるでしょう。
そもそも、1級造園施工管理技士は、学歴や実務経験など条件を満たした人しか受検できない点でもハードルは高いです。また、実務経験のある人が受検しても、多くの人が不合格になっている現状から、しっかりと勉強していないと合格は難しいでしょう。
来年1級造園施工管理技士を受検できる人
1級造園施工管理技士の受検区分は、第一次・第二次検定、第一次検定のみ、第二次検定のみの3種類があります。
第一次・第二次検定では、学歴や資格の条件の他、学歴などに応じて規定された実務経験年数を満たしている人が受検できます。
第一次検定のみの受検は、令和2年以前の2級造園施工管理技士実地試験の合格者の他、令和3年以降の2級造園施工管理技士第二次検定合格者で、1級造園施工管理技士第ニ次検定の受検資格を満たさない人が受検対象です。
新試験制度になって、2級の第二次検定に合格した人は、1級の受検に必要な実務経験を満たしていなくても、1級第一次検定を受検できるようになっています。
第二次検定のみの場合、1級造園施工管理技士第一次・第二次検定の学歴や資格、実務経験などの条件を満たしている人で、第一次検定の免除者が受検できます。
受検に必要な学歴や資格、実務経験年数、第一次検定の免除資格など受検資格の詳細は、受検の手引きで必ず確認しましょう。
1級造園施工管理技士の勉強方法の一例
学歴や資格を持ち、実務経験のある人が受検する試験ですから、1級造園施工管理技士の受検者は、既にある程度の知識があることが想定されます。
1級造園施工管理技士の勉強方法に関して、第一次検定は、参考書などで軽く基礎を学習した後、過去問を解いて問題の傾向を把握し、自分の苦手分野を早めに克服しましょう。
第二次検定は、記述問題なので書く練習が必要になります。参考書などには回答例がありますが、暗記するのではなく、構成例などを参照するだけに留め、自分の言葉で書きましょう。
第一次検定、第二次検定は共に独学でも勉強できますが、特に第二次検定の勉強の際に自分の記述に不安がある人は、通信教育などを利用し、添削してもらうと良いでしょう。