園芸装飾技能士とはどんな仕事？
園芸装飾技能士は、観葉植物に関する装飾や維持・管理に関する技能、知識を保有していることを証明する資格です。具体的にどのような仕事を行うのか、どのような職に就けるのかを解説します。
仕事内容
オフィスやリビングなどの室内空間で観葉植物を適切に配置し、美しく調和のとれた環境を作り上げることが園芸装飾技能士の仕事です。植物を通じて潤いや癒しのある空間を作り、人々が快適に過ごせるように工夫する、大切な仕事だと言えるでしょう。
他にも例えば、仕様書の作成や見積書の作成など、プロジェクトの計画や進行に関する文書作業なども園芸装飾技能士の仕事の一環です。
目指せる就職先
園芸装飾技能士は多岐にわたる職場で活躍できるでしょう。まず、ガーデニングを手掛ける園芸関連会社では、庭園やプライベートなスペースの美化を担当し、植物配置やデザインに専念します。
造園業も選択肢であり、公共公園の庭園づくりや街路樹の選定など、緑化全般が担当です。
生花店やフラワーショップも、花のアレンジメントや季節ごとのディスプレイを手掛けるでしょう。
ホームセンターの園芸部門では、植物の販売や顧客へのアドバイスが必要になります。また、イベント会社では展示会やイベントでの装飾に携わり、クリエイティブな仕事が期待されます。
園芸装飾技能士試験の受験資格
園芸装飾技能士の受験資格では、1級は高度な技術が求められ、関連分野での実務経験が必要です。生花店などでの経験が必須であり、学歴によって必要な実務経験年数が異なります。
2級も実務経験が必要ですが、職種と同じ学歴によっては実務経験の必要がありません。3級に関しては在学中に受験が可能で、職歴がなくても受験できます。
必要な受験資格詳細については、こちらの記事を参考にしてみてください。
「国家資格である園芸装飾技能士とは造園業と関係がある？資格内容や取得方法などを解説」
園芸装飾技能士の試験内容
園芸装飾技能士の試験内容を級ごとにそれぞれ解説します。学科試験と実技試験があり、級によって内容が異なるため参考にしてみてください。
園芸装飾技能士1級
園芸装飾技能士1級の試験は学科試験と実技試験から成り立っています。学科試験では、真偽を問う2択の問題や択一の問題があり、幅広い範囲をカバーしなければいけません。
具体的には、室内園芸装飾法、植物一般、観葉植物の維持管理などです。また、園芸施設、材料、庭園、安全衛生に関する問題も出題されます。
実技試験では、設計図・仕様図の作成も含まれ、高度な技術や計画力が必要です。さらに、インドアガーデンの製作、観賞用植物の維持と管理など、実際のスキルや知識を活かした作業が求められるでしょう。
園芸装飾技能士2級
園芸装飾技能士2級の学科試験では、1級と同様に真偽を問う2択の問題や択一の問題が出題され、室内園芸装飾法・材料・庭園・植物一般・観葉植物の維持管理・園芸施設・安全衛生などの幅広い範囲を対象とします。
実技試験では1級とは異なり、鉢替え作業や剪定作業、整姿・清掃作業、繁殖作業、および整理作業が試験範囲です。また、課題図に基づくインドアガーデンの製作も実技の一環として含まれます。
2級の取得には、実践的な技術と知識が必要であり、植物の手入れやデザインに関するスキルを磨くことが求められるでしょう。
園芸装飾技能士3級
園芸装飾技能士3級の学科試験は真偽法に基づく問題のみで、1級や2級と比較して問題数は少なく全部で30問となっています。学科試験では、基本的な理論や知識に対する理解が必要です。
実技試験では、課題図に示されるインドアガーデンの製作が主な内容となっています。受験者は与えられたデザインや要件に基づいて、植物の配置や装飾を行い、美しい空間を創り出す能力を示さなければいけません。
3級は未経験者も受験可能で、基本的な知識や技術を身に付けたい初学者に適した資格です。
園芸装飾技能士試験の合格率
園芸装飾技能士試験は国家資格の中でも比較的簡単な部類に入ります。2級と3級では、合格率が7割を超えており、受験生が比較的容易に合格できる状況です。受験者が学科試験や実技試験に十分に備えれば、合格が期待されます。
1級でも合格率は5割強となっており、適切な対策と準備を行えば合格が可能です。試験内容の難易度に加えて、植物の知識やデザイン能力が求められるため、熱心な勉強と実践が重要となります。
園芸装飾技能士試験の勉強方法
園芸装飾技能士試験を受験するには、まず受験資格を満たすことが重要です。自分が受験する級がどの程度の実務経験が必要か確認し、必要であれば実際に花や緑に触れる仕事を通じて実務経験を積むことが役立ちます。
1級を目指す場合は、長期間の実務経験が必要です。そのため、実務と合わせて試験に向けた勉強を十分に進めることが重要となります。関連書籍や教材を活用し、試験範囲に沿った知識や技術を身に付けましょう。
まとめ
今回の記事では、園芸装飾技能士はどのような仕事かと、受験資格や試験内容を解説しました。園芸装飾技能士は、観葉植物に関する装飾や維持・管理に関する技能、知識を保有していることを証明する資格です。
植物を通じて、潤いや癒しのある空間を提供し、人々が快適に過ごせるように工夫します。オフィスやリビングなどの室内空間で、観葉植物を適切に配置し、美しい環境を作り上げることが役割です。
園芸関連会社、造園業、生花店やフラワーショップなどが主な就職先となります。1級、2級、3級と分かれており、それぞれ受験資格が異なりますが、3級に関しては在学中に受験が可能です。
具体的な試験内容と、勉強方法を紹介しているため、園芸装飾技能士の資格取得を考えている方は参考にしてみてください。
